>>329
使用するお題→『後悔』『サイダー』『満月の夜』
※前スレ>>277【小さくなった魔法少女の冒険】を先に読んでおくことをオススメします

【恐怖の炭酸怪人】(1/3)

私は魔法少女。
どこにでもいるごく普通の高校生なんだけど、ある日突然現れた謎の妖精から魔法少女になれるペンダントを託されて、
それ以来魔法少女に変身して、町に現れる邪悪なモンスターを倒して平和を守っている。
あ、肝心な名前を言うのを忘れてたわね。私の名前は佐久間ナツミ。
最初は魔法少女になって世界の平和を守る使命を受けた時は、なんで私が?とは思ったけど
今では凄くやり甲斐を感じるようになったわ。
今日までもう100体以上は倒してきたけど、その中で特に強かったモンスターの話を聞かせてあげる。

・・・・・・・・・・・

ある夏の日。期末テストが終わり、夏休みが近づいてきていた。

「化学のテスト、心配だなあ…。もし赤点で追試だったらどうしよう」

テストの点数のことで頭を悩ませながら、ナツミは家路についていた。

「それにしても暑いなあ、さっきポカリ飲んだばかりなのにまた喉が渇いてきちゃった」

自販機を見つけた彼女はお金を入れ、サイダーを買う。

「暑い夏にはやっぱりサイダーよね!」

蓋を開けると、一気にゴクゴクと飲み干す。爽やかな炭酸が喉に潤いと刺激を与えた。
空になった缶をゴミ箱に捨てようとしたが、ゴミ箱がどこにも見当たらない。

「あれ?ゴミ箱がない。普通、自販機の近くにゴミ箱ってちゃんと置いてあるはずなのに」

仕方なく別の自販機の置いてある場所まで歩くが、そこにもゴミ箱は置いてなかった。

「もう仕方がないわね…」

ナツミは空き缶をそのまま近くの川にポイ捨てしてしまった。
そんな彼女の行動を誰かが物陰からニヤニヤと眺めていた。