>>1
乙です!

>>2
使用するお題→『自撮り』『小麦粉』『ハロウィン(Part2)』『幻想』
※前スレ>>943【とある教会での出来事】を先に読んでおくことをオススメします

【最高の一枚】(1/3)

秋のシチリアではまだまだハロウィンで盛り上がっていた。
閉店後、シャワーを浴びパジャマに着替えたレイチェルがリビングに来てみると
ライアンがノートパソコンを開いてカチャカチャとマウスを動かしていた。

「何をしているのライアン?また口コミサイトで私達のレストランの評価でも見ているの?」
「ううん、違うよ。ほら、これを見てよ」

ライアンがレイチェルに見せたのは、今自分たちが住んでいる町のホームページだった。
そこにはハロウィンパーティーの仮装大会の出場者の写真がずらりと載せられていた。
魔女やミイラだったり、アニメやコミックのキャラクターだったりと愉快な顔触れで揃っていた。

「みんなとっても素敵ね。ふと思ったけど、みんな自撮りがすごく上手いね」
「僕もそう思ったんだ。慣れているんだろうね」
「私、自撮りが下手だから羨ましいなあ。いつもライアンに写真撮ってもらってるし…」
「そう落ち込むことじゃないだろ。元気出せよレイチェル」

レイチェルはとにかく自撮りが下手でそのことに悩んでいた。
自分でやるとどうしてもブレてしまうし、せっかくのシャッターチャンスの時に手を滑らせて
スマホを落としてしまうなど散々なところがあった。

「私って本当にドジでおっちょこちょい…」
「おっちょこちょいなガンマンもすっごく可愛いと思うよ」
「…ありがとうライアン。早いけど先に寝るわ、おやすみなさい」

そう言うとレイチェルは2階の寝室へと階段を上っていった。

「そんな気にすることでもないのに。まあ、そんなレイチェルも可愛いんだけどね!」

ライアンはノートパソコンの電源を切ると、テレビをつけて好きなドラマを見始めるのだった。