0710この名無しがすごい!
2020/02/12(水) 19:22:28.17ID:BSP4TXMM使用するお題→『世界規模』『ブルーベリー』『サムギョプサル』『枯れ葉』
【親友は大食い】(1/3)
「それじゃあ行ってきまーす!」
「気をつけて行くのよー!」
ランドセルを背負い、元気よく家を飛び出し学校へと向かうカナミ。
途中、彼女は親友のリナと会った。
「リーちゃん、おはよう!」
「あっカナちゃん、おはよう!今日も良い天気だね」
「ねえリーちゃん、もしかしてまた太った?」
リナはぽっちゃりとした体型で、食べるのが大好きだ。1ヶ月前より少し丸々とした体になった親友の姿を見て、カナミは驚く。
「そう?ここ週に一回くらいね、家族と一緒に焼肉の食べ放題に行ってるの」
「ほ、本当?(そういえばリーちゃんの両親も結構肥満体型だったわね…)」
「私ね、最近サムギョプサルにすっごくハマっちゃってるの!あれもう最高!」
「す、すごいねリーちゃん…」
学校に着き、下駄箱で靴を履き替えているとハヤトと会った。
「よっ七尾にそれから森野!あれ?森野、お前もしかしてまた太った?」
「宮坂君もそう思う?私、特に太った感じしないんだけどなー」
「(い、いや一度鏡でちゃんと見た方がいいレベルだろ…)」
午前の授業が終わり、給食の時間になった。今日のメニューはビーフシチューだった。
「わーい!今日はビーフシチューだー!!」
リナは嬉しそうに一気に3杯もおかわりをした。
「な、なあ七尾。森野が食べるの大好きとは知ってたけど、あそこまで大食いだなんて、俺全然知らなかったぜ」
「そうなの宮坂君。リーちゃんがあんなに食い意地張ったのはつい最近だと思う、多分…」
放課後、カナミとリナが一緒に帰る中、トラックの焼き芋屋さんが公園に止まっているのを見かける。
「わあ焼き芋屋さんだ!カナちゃん、ちょっと買ってくるから待ってて!」
「リ、リーちゃん!」
数分後、焼き芋が5個ほど入った袋を持って、リナが嬉しそうに戻ってきた。
「うーんホクホクしてて最高!」
「リーちゃん、そんなに食べたら夕御飯食べれなくなるよ?」
「えー大丈夫よ。私の胃袋は世界規模クラス、そう無限大よ!」
カナミはあまりにも食い意地の張った親友に呆れ、言葉を失ってしまう。
「(いつか絶対体を壊すわ、あの食べっぷりじゃ…)」
翌朝、学校に着くとリナがガーガーといびきをかきながら居眠りをしていた。
「あぁ、確か今日の給食はムニャムニャ…ミートスパゲッティ…だったはず…」
リナの寝言にカナミはますます呆れる一方だ。
「森野のやつ絶対何か変な物食べちゃったんじゃないか?」
「そ、そうかもしれない。こうなったら…!」