>>819
使用するお題→『銀河で、検察官が、人捜しをする話』『ケチャップ』『オールスター』

【ギャラクシーコップ】(1/3)

「ねえねえ、お姉ちゃん!あのゲームの続きやろうよ!」
「そうね!すぐに宿題終わらせるから、リビングで準備して待ってて」

今やっている宿題を手っ取り早く片付けると、カナミは1階のリビングへと向かう。

「お待たせー!それじゃあプレイ開始といきますか!」

カナミとケンスケは早速あるゲームをプレイする。「ギャラクシーコップ」というタイトルで1週間ほど前、
777人目のお客様記念として7割引で購入したゲームだ(※>>798【姉弟はいつでもラッキーセブン】を参照)
ギャラクシーコップと呼ばれる警察部隊を操作し、無法者らから銀河の世界の平和を守るといった内容で、現在ストーリーモードを進めている真っ最中だ。

「もう終盤だね。今日は一気に全クリしちゃおうよ!」
「ケンスケ、焦らないの。先走ってちゃ何も手に入らないわよ」

ストーリーはもう終盤、検察官であるジェムという名の男を操作、行方不明となった一家を探し出し、
その事件の元凶であるラスボスを倒せば完結を迎えることができる。
カナミとケンスケは2人同時プレイで協力しながら、着実にストーリーを進めていくものの
途中、一家を探し出すヒントをなかなか掴むことができずに悪戦苦闘する。

「ヒントはあと一つなのにぃ!!」
「このゲーム、割と推理必要なんだね」

ヒントを見つけることができず、足止めを食らってしまう。既にゲームを始めてから2時間が経過していた。

「もうゲームはやめて、風呂に入ってもう寝なさい」
「はーい!」
「分かったわよぉ」

お風呂に入ってパジャマに着替え、それぞれ自分の部屋に向かう。

「お姉ちゃん、こうなったら攻略本買おうよ」
「攻略本に頼ってちゃ面白くないわ!たとえゲームでも自分の力でクリアするってのが醍醐味なんだから!」
「そ、そうだね。それじゃあ、おやすみ(お姉ちゃん、なんか熱くなってて怖い…)」
「おやすみなさいケンスケ!」

翌朝、授業中でもカナミはゲームをクリアすることばかり考えてしまい、なかなか集中することができない。

「(わ、私のバカ!ゲームのことばかり考えて何してるのよ!これじゃあケンスケの二の舞になっちゃう!)」

カナミは自分の頬を強くつねり、なんとか冷静になる。放課後、家に帰るとケンスケが既に帰っていた。

「お姉ちゃん、宿題終わらせたら早く昨日の続きやろう!」
「分かった、分かったから落ち着きなさい。ゲームは逃げたりしないんだから」

宿題を終わらせると、リビングに向かいソファーに座って早速プレイする。

「昨日のお姉ちゃん、鬼気迫るものがあったよ」
「だ、だって難しいからつい熱くなっちゃって仕方がないじゃない!」
「熱くなりすぎちゃ、手に入れれる物も手に入ることができないよ」
「そ、その通りね。冷静、冷静に…」