前に嫌儲で見た良記事


歪んだ世界の日本観1 かっこいい日本と残酷な日本
https://japan-indepth.jp/?p=36376

キンモンス:実のところ欧米では日本の悪い面ばかり取り上げている報道がかなりあるのです。それどころか、まったく根拠のない批判をする場合もある。
だから私は、その称賛と批判の二つの面を「クール・ジャパン(cool Japan)」と「クルーエル・ジャパン(cruel Japan)」と呼んでいます。
クルーエル・ジャパンは、たとえば自殺者が多いとか、暴力をふるって女性を虐待するという偏見に満ちたイメージです。

古森:残酷という意味のcruelですね。つまりクールでかっこいい日本と、残酷な日本がある。

キンモンス:私の用語で言えば、欧米人たちのあいだにネオ・レイシズム(neo racism)、またはカルチュラル・レイシズム(cultural racism)と呼ぶべきものが存在しています。
19世紀の欧米人は、有色人種は知能が劣るとか、視力が悪いなどという生物学的、肉体的な差別を信じていました。
第二次大戦中、アメリカでは日本人はみな近眼で出っ歯だと言われていたのがその典型ですね。
いまは生物的・遺伝的な差別のかわりに、欧米人は日本人の価値観や意識の低さなど文化的なことを持ち出して日本人を差別しています。
実際、欧米のジャーナリストや学者は日本人に対していわれのない優越感を持っている。
彼らはそれを前提に、ある意図をもって「少子化」「ひきこもり」「女性問題」「援助交際」のような日本の社会問題を取り上げるのです。

キンモンス:そうした記事で彼らが伝えたいのは日本の現実や事実ではなく、自国がいかに優れているかということです。
日本はこんなにひどい国であるとあげつらい、まるで自分の国にはそんな問題がないか、あったとしても日本ほどひどくはないと言いたいのです。

彼らはそもそも日本の社会について基本的な知識を持っていないので、日本にとって不名誉な数字があれば、それを自分の都合のいいように取り上げて日本を論じようとします。