エロゲー「アトラクナクア」をヒントにして考えた話。主人公だったはずのキャラが語り手になっちゃったので諦めた。

とある住民のいる火山島が噴火、多数の被害者が出たうえに毒ガスやら溶岩やらで住民は何年か避難する。
当時の島にはある大学による遺跡調査の発掘隊が来ていたのだが、ほぼ全滅状態である。
バイトで発掘に参加していた幼馴染みの”姉さん”(初恋の相手)を失った青年が主人公(だった)。
青年は姉さんと同じ大学に入ってその島出身の友人ができる。
夏休み、島の警戒が解かれたので友人が数年ぶりに帰郷するというので、青年も姉さんの遺骨探しに同行する。
島には他に漁師達と友人と同年代の巫女が戻っていて、漁師達は巫女を忌み嫌うが友人が彼女を庇うと立ち去る。
友人の家は島の名家で島外での事業にも成功していたため、多くの避難民の生活支援をしていた所謂”お坊ちゃん”的な立場。
巫女と友人になにか恋心がありそうな雰囲気だが、巫女は友人を避ける。
青年は調査をするが、遺跡付近は溶岩やら土砂崩れやらで壊滅している。
漁師達は「遺跡を荒らしたから祟りで噴火したんだ」などとも言う。
島を調べる途中で巫女から島に伝わる古事記の別バージョンを語られる。
「この島は黄泉比良坂を塞ぐ岩で、黄泉の国でイザナミはヒルコ(化け物)しか産めない身体になって、日に千の化け物を生んで地上を支配すると言った」
「しかし彼女は本心ではまともな子供を産めるようになって、再びイザナギと縒りを戻したいと思っている」
やがて本当にヒルコが姿を現すが、巫女が追い返す。
夜、青年の前に姉さんが現れ、ヒルコが出るから島から逃げるように警告する。
巫女が霊力を高める為に水垢離をしているのを目撃、彼女の身体の一部は人間ではなく、巫女とはヒルコの血を引く異能者だとわかる。
漁師が巫女を忌み嫌い彼女が友人を避けるのはそのためなのだが、その事を知っていたと告白し、それでも愛している事を告げる。
島の幾つかある名家では、ヒルコ対策の道具として代々の巫女を妾としてその血を残させる役割があった。
やがて地震の後にヒルコが多数現れて暴れ回るが、先代巫女が現れてそれらを誘導する。
先代巫女と姉さんは融合した姿だった。
実は先だっての遺跡発掘でイザナミの住む黄泉へと通じる通路の一つを開けてしまい、多数のヒルコがあふれ出した。
巫女の母である先代巫女が呪術を使って火山を噴火させてヒルコを一網打尽にしたのだという。
その際、先代巫女は呪術でヒルコを誘導し黄泉へと一緒に入っていき、ヒルコに捕食されかけてた姉さんも一緒に連れ去られた。
地の底には巨大なアメーバーというか粘液の海みたいなのがあり、それが絶え間なく怪物を生み出し&捕食していた。
この島でイザナミと呼ばれている怪物で、ヒルコとは捕食を逃れたその子供達だった。
先代巫女はヒルコを誘導して自分もろともイザナミに喰わせる。ヒルコに囚われていた姉さんも一緒に喰われる。
イザナミに一旦喰われた先代巫女と姉さんはイザナミにとって異物であるため、融合した姿で吐き出すというか産み出された。
先代巫女はその際にパワーアップしており、ヒルコを総て引き連れて再び噴火で黄泉への入り口を塞ごうとする。
巫女は自分も同行しようとするが、友人が引き留める。
先代巫女は「あなたにはイザナギがいる」と言って、友人に娘を託してヒルコと黄泉へと下っていく。
姉さんと青年の別れのシーンも描写。
こうして再び噴火により島は毒ガス警戒地区として閉鎖され、一堂は島を離れる。