>>416
なろうにありがちなこの理屈の真逆を行くのが、アラン・ムーアが再起動させた『スワンプシング』なんだよね。

とある植物学者が薬剤と共に沼地に落ちて、沼の植物と融合した怪物のようなヒーローになる。
人間の意識を持ちつつも怪物の姿をした主人公はそのことに懊悩するわけだけど、ところが後々のリブート再設定で、「実は人間が怪物の姿になったのではなく、沼地の植物によって作られた怪物が、その沼で死んだ人間の記憶を受け継いでしまったため、自分が元人間だと思い込んでいただけ」と言う事が判明する。

元々人間だったのに、怪物の肉体を得たからと言って、「俺もう人間性とかいらねーもんねー」と平気で残虐行為をするクズと、元々人間ですらない、単なる沼地の植物の集合体しかないのにも関わらず、人間としての自我を持ってしまったが故に苦悩しながらも、人として生きようとするスワンプシング。
どちらが主人公にふさわしいかは、言うまでもないね。