王は自信満々に言うのだった。

「50Gとひのきのぼうじゃ! あと布の服じゃ!」と

勇者は思った。なんてケチなやつだ、このぼうで王の頭を殴ってやったらどんな顔をするのだろう。


女魔法使いは、飽きれ顔だった。
男戦士は、ひのきの斧ならもっと威力ありそうなのに。と仮想敵にひのきの斧で攻撃する妄想した。
女武道家は、別に素手だからどうでもいい。と途中から話も聞いてなかった。
女僧侶は、まだ毒キノコを食した腹痛で宿屋で寝込んでいた。


王は、騎士に送る名誉ある名剣を渡すような仕草でをひのきのぼう、と畳まれた布の服をを渡してきた。

勇者は、その場でぼうを叩き折った。

「てめえっこんな武器とはした金で魔王を倒して来いだと!?死ぬか? あぁ? このドサンピンが!」


勇者はめちゃくちゃ口が悪かった。


王は好々爺の表情を張り替えて威厳を全面に出してきた。

「控えよ勇者。城の内情は火の車なのだ、一から人々の信頼を積み上げるのも勇者の務めぞ」

もっともらしいことを王は言い、大臣が続く。

「そうですとも。そうですとも。勇者どのはまだ城から出てすらいないのに、魔法を倒し凱旋してきたような態度ですな」


勇者はさらに怒った。