0803この名無しがすごい!
2021/02/23(火) 22:29:48.57ID:j+mab5yAと、辺りを見回すと、
先程は気付かなかったが、焚き火の向こうに人影があった。
「………!?」
ギレーヌではないと、瞬時に悟る。
彼は、そう、男だ。
彼は俺を観察するように、微動だにせず、じっと見ていた。
警戒している感じではない。
むしろ、何かにこう。なんだっけな。
そうだ。
猫に恐る恐る近づく時の姉貴みたいな感じだ。
こちらが子供だから、怯えられないか心配なのだろうか。
なら、敵意はなさそうだ。
ほっとした瞬間、俺は男の風貌に気付いた。
銀髪、金色の瞳、特に防具はなく、何かの皮で作られた無骨な白いコートを身に着けていた。
俺の印象としては、せいぜい「目つきの悪い奴だな」という程度だ。
酷い三白眼だったのだ、この男は。