魔法陣を抜けた先は、凄まじく広い空間だった
一言で言えば、荘厳、だろうか。
長方形にかたちどられた、野球場ぐらいの広さを持つ宮殿の広間。
部屋の隅には何本もの太い柱が立っている。
天井は見上げるほど高い。
地面はタイルのようになっており、一つ一つに複雑な文様をしたレリーフが刻まれている

「おぉ……!」

その灰色の宮殿の奥には、一人の男がいた
銀髪、金色の瞳、目つきの悪い奴だ

「待たせたわね、ルーデウス」

オルステッドが、立っていた