「王の養女となるはずだったローゼマインが入る予定だった離宮は、中央ではなく貴族院にございます。しばらくはそちらを住まいとすれば良いのではありませんか? 家具や内装は王族の姫に相応しい品質の物が揃っています」

「フェルディナンド、其方……」


 フェルディナンドが有無を言わせないように笑みを深める。アナスタージウスが奥歯を食いしばり、エグランティーヌがよくわからないというように目を瞬いた。わたしは真っ青になっている王族の男性陣を見ながらニコリと微笑んだ。



自身が住むとなると真っ青になるような場所を用意しようと提案したジギスヴァルト、承認したトラオクヴァール、静観したアナスタージウス

無意味に喧嘩売るような行為を王族がしすぎだよね
領内のヴィル、領外の王族