宇宙航空研究開発機構(JAXA)は7月14日、秋田県のJAXA能代ロケット実験場にてイプシロンSロケット第2段モータ地上燃焼試験を実施したが、試験中に爆発が生じたことが確認された。

今回の試験は、イプシロンSロケット第2段モータを燃焼させ、モータの着火特性、燃焼推進特性、断熱材性能、TVCシステムに係る動作特性並びに振動などに係る環境条件を取得し、設計の妥当性を確認するために能代ロケット実験場の真空燃焼試験棟にて実施されたもの。

JAXAによると、試験においてモータへの点火後約57秒に燃焼異常が発生したという。現在、初期消火を行っている状態にある。

上記の写真は、現地で取材していた大塚実氏が撮影したもの。同氏によれば、初めは順調に見えたものの、途中で爆発音が響き、炎上が確認されたとのこと。写真からは、ロケットもしくは試験を行っていた建屋の破片のような飛び散っている様子も見て取れる。

なお、イプシロンロケットは、6号機までのイプシロンロケット以降は、H3ロケットとのシナジー効果を発揮させることを目的に開発の第2段階となる改良型のイプシロンSロケットへと移行する計画で、開発が進められてきた。2段モータは、前世代の強化型イプシロンと比べて大型化され、推進薬量も約3t増量の約18tへと引き上げられたものへと変更されていた。