東京都内に住む女性は昨年6月、ホストクラブで抱えた借金の返済のため、売春エージェントのあっせんで海外に渡った。地下の部屋で、乱暴に扱われながら客の相手をする日々。「言葉も通じず、いつ殺されてもおかしくなかった」と当時を振り返った。

 派遣されたのはマカオの売春施設だった。約束された報酬は1時間3万円。着物のような衣装を身にまとい、夕方から朝まで客前に立った。指名されると客の男性と別室へ。1日に5〜6人を相手にした。

 逃げ場のないホテルの地下の部屋で、客に避妊を拒まれたり、首を絞められたりした。「拒否しても通じない。殺されてしまう」。抵抗を諦め、行為が終わるとひたすら体を洗い流した。1週間ほどで耐えられなくなり、自費で航空券を購入し逃げるように帰国した。