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★こうなったら読書マラソンしません? ★第八戦目
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0001無名草子さん
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2010/12/19(日) 20:09:37
【 公式レース規則 】
書き込みは名前の欄にハンドルと総読破ページ数を記入して下さい。

例) 名前:マラソン次朗(5963)[sage] 投稿日:92/13/32 24:28

本文に読んだ本と読んだページ総数を書きましょう。
★漫画はカウントしないでください。
★一冊読み終えた後の書き込みが基本ですが、
読破に時間がかかる本であれば、途中で書き込んで構いません。
★読んだページ数は、大体で構いません。
とりあえずゴールは10000nということでスタート。

10000nのゴールテープを切ったら、総読破ページ数欄に☆を一つ加えて、
ぜひ、もう一度、1nからゴールの10000nをめざして参加して下さい。

☆の使用例) 名前:パンダパン(☆864)[sage] 投稿日:02/10/20 00:27

<推奨>
200前後に下がったら、レース参戦を歓迎する意味を込めて、
マラソンの書き込み時に(『空あげ』はしないで)アゲ書き込みでお願いします。

>>2 読んだ本の『寸評用・評価基準 ABCDEF 』の例。
>>3 過去スレなど。

前スレ
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1248144783/
0659テタ(20☆5255)
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2015/12/22(火) 23:27:08.05
『悪童日記』アゴタ・クリストフ ハヤカワepi文庫 301p
双子の作文集という体裁。【C】
0660無名草子さん
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2015/12/23(水) 01:00:36.58
とりあえずエッチな動画見てスッキリしてからにしよっ♪
パイパン娘 若妻 素人娘 オメコ満載
http://www.oriental-movie.tv/
0661テタ(20☆5750)
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2015/12/29(火) 07:58:17.32
『桜の園』チェーホフ 岩波文庫 103p
戯曲。【C】

『ラオスの布を楽しむ』チャンタソン・インタヴォン アートダイジェスト 86p
【D】

『布が語るラオス』木村都 ヴィエンカム・ナンサヴォンドァンシィ 進栄堂出版 95p
ラオスの染織文化について。【D】

『アムステルダム』イアン・マキューアン 新潮文庫 211p
途中まではおもしろかったんだが。【C】
0662テタ(20☆5945)
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2016/01/05(火) 16:12:07.00
『ラマヌジャンの遺した関数』D.フックス S.タバチニコフ 岩波書店 195p
テーマはさまざま。【C】
0663touka(2☆3384)
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2016/01/09(土) 16:09:08.34
『エルフの血脈 <魔法剣士ゲラルト>』 アンドレイ・サプコフスキ 訳・川野靖子・天沼春樹 ハヤカワ文庫FT 479p 【D】

知っている人は知っている、知らない人は知らない、ゲーム「ウィッチャー3」の原作。予習のために買った。魔法がなんだかゲームチックで、ゲームのノベライズ版かと思ったほど。
モンスターを倒して生計を稼ぐ、数も少ないウィッチャー(魔法剣士)達が、世間の人々から一様に忌み嫌われているという設定の根拠が薄弱に思えた。
自分勝手に便利な魔法を使いまくっている本職の魔法使いの方は、特に迫害されている風でもないのに。
結局、ゲームは「ドラゴンエイジ:インクイジション」の方を買った。
0664touka(2☆3622)
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2016/01/11(月) 10:59:24.15
『性のタブーのない日本』 橋本治 集英社新書 238p 【B】

平安、江戸を中心に、古代から近代までこれまで著者が扱ってきたネタを寄せ集めて、一冊の新書にしたもの。
あれもこれもみな見覚えのあるネタだけれども、過去作とは少しずつ切り口を変えており、著者の入門書であると同時にファンサービスになっている。
あちこちつまみ食いして書き散らしているだけに見えるが、ひとつひとつ原典に当たり、深く考察した故に、自家薬籠中のものとして自由に出し入れできるのだ。
キャリアの最初に書かれた『ロバート本』と対を成す一冊か。
0665テタ(20☆6395)
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2016/01/12(火) 20:53:42.80
『わたしを離さないで』カズオ・イシグロ ハヤカワepi文庫 450p
不穏。【C】
0666touka(2☆3823)
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2016/01/18(月) 15:36:20.93
『義太夫を聴こう』 橋本治 河出書房新社 201p 【B】

『浄瑠璃を読もう』の次は『義太夫を聴こう』。ここまで来るとさすがに売れんのか、装丁も安いものになっている。
女流義太夫の人から相談を受けて、まずは音楽として観客の身に染み込ませることが必要だと、比較的音楽的な「道行」の部分だけを抜き出して演奏する「道行の会」というものを提案し、その会場でしゃべったことに書き足しをして作った本らしい。
古典をたのしく紹介するのは著者の手馴れたところでさすがに面白いが、読み終わると雲のように「なにが書いてあったっけ?」と記憶が霧散するのも著者の特徴。いずれ本当に必要になった時に読み返せば、するすると身に染み込んでいくはずだ。
たまたま見ていたNHKの日本の古典という番組に、この女流義太夫の人が出演して忠臣蔵を演奏していたが、実際に聴き続けるのはなかなか厳しいものがある…。
0667テタ(20☆6647)
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2016/01/19(火) 07:05:58.62
『神と肉』原田信男 平凡社新書 252p
東アジアで動物を贄にするということ。【B】
0668テタ(20☆6879)
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2016/01/26(火) 21:14:41.56
『高木貞治』高瀬正仁 岩波新書 232p
評伝。【C】
0669touka(2☆4036)
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2016/01/30(土) 16:34:37.33
『最貧困女子』 鈴木大介 幻冬舎新書(kindle版) 213p 【C】

転がり落ちて、ではなく、生育環境の劣悪さから、まともな性風俗にも就けないような女性たちのルポルタージュ。
ほとんど不可視であった彼女たちに、スポットライトの光を当てた点に意義がある。光が当たれば、間違えてぶつかるということも無くなるし…。
著者は熱意ある善意の人だが、最終章の改善のための提言が理想論で終わっているので、読者の中で終わったことにされてしまうのではないか。
読者に異物を投げつけるときは、下手に磨いたりせず、異物は異物のまま飲み込ませる方が引っかかりやすいのに。
0670touka(2☆4394)
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2016/02/01(月) 21:25:17.21
『55歳からのハローライフ』 村上龍 幻冬舎文庫 358p 【B】

「ハローワーク」ではなく「ハローライフ」。作者の村上龍は、お前は鶴太郎かってほどのマルチタレントぶりだったが、本業の小説家であることにこれほど誠実だったとは。
それぞれの中篇に投入されている、普通の人々のなんでもない、けれども独自に積み上げられた生活のディティールの描写の物量がすごい。イキオイで書き流していると感じられる部分がほとんど無かった。
それなりに普通の人生を歩んできていた人たちが、55歳を過ぎて、個人的な老いや経済的困窮、孤独に追いつかれ、立ちすくんでしまう。
カタルシスあふれる解決に向かうのではなく、取り囲む状況はほとんど変わってはいないけれど、それでももう一度歩き出そうとするところで話は終わる采配に、作者の小説に対するモラルの高さを見た。犬も歩けば棒に当たる。良くも悪くも。
0671テタ(20☆7124)
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2016/02/02(火) 21:57:57.91
『ある首斬り役人の日記』フランツ・シュミット 白水uブックス 245p
1600年頃のニュルンベルグでの記録。【C】
0672テタ(20☆7362)
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2016/02/09(火) 21:04:33.41
『日本語の科学が世界を変える』松尾義之 筑摩選書 238p
準結晶の裏話が面白い。【B】
0673touka(2☆4631)
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2016/02/11(木) 09:00:08.25
『すべてはモテるためである』 二村ヒトシ 文庫ぎんが堂 237p 【C】

なぜモテないかというと、それはあなたがキモチワルいからでしょう。から始まるモテるための(脱)マニュアル本。
まずは趣味を持ち、それを人に押し付けず、常に謙虚で相手の話をよく聞くこと。そして人工的な釣堀であるキャバクラに行って、女の子と会話の訓練をしよう(釣堀なんだから、あくまでキャッチアンドリリースの精神で)。
相手が自分と同じ趣味を持っていることがわかっても、ソレッとばかりにあなたの研究成果をまくしたててはいけません。趣味はあくまで人格の深みとして。
人と出会った時に、その出会いで自分が変われる余地を持っておけること。イラスト担当の青木光江と解説の上野千鶴子の気色悪さは他山の石として役立てよう。
0674テタ(20☆7655)
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2016/02/16(火) 21:16:31.84
『紫苑物語』石川淳 講談社文芸文庫 293p
時代物三編。【C】
0675テタ(20☆7790)
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2016/02/23(火) 19:34:10.41
『宗教と性の民俗学』赤松啓介 明石書店 135p
エッセイみたいなもの。【C】
0676touka(2☆4903)
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2016/02/27(土) 00:45:56.33
『蘇我氏 ――古代豪族の興亡』 倉本一宏 中公新書 272p 【C】

大化の改新(乙巳の変)で蝦夷・入鹿が討たれた後も、蘇我の本宗家が断絶したというだけで、蝦夷の弟筋にあたる蘇我倉氏やその他同族の家系は続いていた。
蘇我連子の娘媼子が不比等に嫁いで四兄弟のうち三兄弟を産んでんだよねってことは知っていたが、大化以前唯一の大臣(オオマヘツキミ)を出す氏族であった蘇我氏の血を入れて、
いまだ基盤が脆弱だった藤原氏の家格を底上げすることで、天皇家とスムーズに姻戚関係を結べるようになったという知見は新鮮だった。
奈良時代も半分を過ぎると、あたかも1200年前の市役所課長の人事記録集の様相を呈してくる。没落とはつまりこういうことなのか。
0677テタ(20☆8070)
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2016/03/08(火) 21:21:00.04
『英国に就て』吉田健一 ちくま文庫 280p
エッセイ。【C】
0678無名草子さん
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2016/03/12(土) 12:29:18.76
ちくま文芸文庫の言海
講談社の京極作品
角川のエベレスト

どれも読み応えある厚さだw
0679テタ(20☆8403)
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2016/03/15(火) 21:03:49.50
『お伽草子』福永武彦 円地文子 永井龍男 谷崎潤一郎訳 ちくま文庫 333p
現代語訳。【C】
0680テタ(20☆8766)
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2016/03/22(火) 20:53:07.88
『朝永振一郎著作集3 物理学の周辺』みすず書房 363p
鼎談、講演など。【C】
0681touka(2☆5308)
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2016/03/24(木) 17:35:00.30
『ドキュメント 戦争広告代理店』 高木徹 講談社文庫 405p 【B】

ボスニア紛争に関する世論を裏で操作したアメリカのPR会社の話。
世界の世論とはアメリカの世論でもある。アメリカ人の琴線に触れる単語を織り交ぜてあることないこと情報を発信し続けていれば、
関係者以外本質的にはどうでもいいと思っている事柄については、裏取りもろくにせず、勝手に正義感に燃え上がってスピーカーになってくれるというノウハウ。慰安婦南京調査捕鯨、どれもおなじ仕組みか。
取材前に一筆書かされたのかと思うほど、肝心のPR会社の描写だけがヒロイックで平板なものになっている。最初は面白く読めるが、読み進めていく内にだんだんうんざりしてくる。
0682テタ(20☆8966)
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2016/03/29(火) 20:19:05.25
『最暗黒の東京』松原岩五郎 岩波文庫 200p
1892年頃の東京の貧民窟潜入記。【C】
0683テタ(20☆9169)
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2016/04/05(火) 21:13:03.94
『周期と実数の0-認識問題』吉永正彦 数学書房 203p
新感覚の本だと思う。【B】
0684テタ(20☆9554)
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2016/04/12(火) 21:03:15.41
『朝鮮・琉球航海記』ベイジル・ホール 岩波文庫 385p
1816年、イギリス使節団を中国に送り届けた軍艦による朝鮮西海岸、琉球の探検航海の記録。
美しい誤解に基づく物語。【B】
0685テタ(20☆9778)
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2016/04/19(火) 21:33:04.42
『メビウスの作った曲面』D.フックス S.タバチニコフ 岩波書店 224p
引出しが多い。【B】
0686touka(2☆5754)
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2016/04/20(水) 18:45:21.70
『沼地の記憶』 トマス・H・クック 訳・村松潔 文春文庫 446p 【D】

昔起こった事件を老年になった主人公が回想して書き残す、といった体裁のミステリー。
この手のパターンにはなにか構造的欠陥があるのだろうかと思わざるをえない(『新世界より(貴志祐介)』を思い出した)。思わせぶりで運命論的な言い回しのヒキが延々と続けられる。
それがどれほどしょうもないオチであっても、事件が起こるまでは(なんと実際に起こった事件が語られるのは400ページを過ぎてから)語り手だけが真実を知っているのだからやりたい放題だ。
えんえんと下手なカラオケを聴かされるような羽目になる。
0687テタ(21☆152)
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2016/04/26(火) 21:10:41.56
『赤と青のガウン』彬子女王 PHP研究所 374p
オックスフォード留学記。【C】
0688テタ(21☆631)
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2016/05/03(火) 06:07:07.97
『すごいジャズには理由がある』岡田暁生 フィリップ・ストレンジ アルテスパブリッシング 243p
対話形式のレッスン。【B】

『鏡映の数学』A.V.ボロビック A.ボロビック 丸善出版 236p
【C】
0689touka(2☆6025)
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2016/05/04(水) 15:10:12.86
『プルーストの黙示録』 坂本浩也 慶應義塾大学出版会 271p 【C】

オラが村一番の秀才は、東大の大学院を出てフランスに留学し大学の准教授になっておりました。
しかしなぜにフランス文学、そしてプルースト。あたら貴重な千点頭脳をそんな分野で費消しなくとも。読んでいると日本語の言い回しってホント不自由でめんどくさいんだなって感じます。
――周知のとおり「異化」とは、ロシア・フォルマリズムの理論家ヴィクトル・シクロフスキーの提唱した概念であり、日常の習慣によって麻痺し自動化した知覚を再活性化させる芸術の手法を指すが――
知らんわ。
0690touka(2☆6374)
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2016/05/08(日) 16:27:42.86
『逆説の日本史19 幕末年代史編II』 井沢元彦 小学館文庫(kindle版) 349p 【C】

井伊直弼の登場から桜田門外の変、和宮降嫁前夜まで。
舵は開国、けれどなにより祖法大事で一橋派を粛清しまくっていたら、吉田松陰の首まで刎ねてしまったのが井伊直弼の運の尽き。
しかしついうっかり首を刎ねてみたくもなるよなぁ。なんなんだあの生きた毒まんじゅうは。
孝明天皇は個人的に外人嫌いな訳ではなくて、日本教の法皇として宗教的な意味合いから攘夷を求めていたという説明が慧眼だった。 
0691テタ(21☆884)
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2016/05/10(火) 21:05:43.91
『愚者が出てくる、城塞が見える』マンシェット 光文社古典新訳文庫 253p
ネオ・ポラール。【C】
0692touka(2☆6666)
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2016/05/14(土) 10:38:32.36
『新常識主義のすすめ』 渡部昇一 文春文庫(kindle版) 292p 【C】

ヒューム、小林秀雄、進化論と百科事典、大学教育のあり方、義務教育のあり方などについて書かれた文章をまとめたもの。
興味のない分野に関してもそれなりに面白く読ませてくれるってのはひとつの能力だ。今回読んでいてアシモフの科学エッセイを思い出した。
1618年の三十年戦争が1648年のウェストファリア条約で終わって、その後フランス革命までの150年間のヨーロッパは「理性の時代」であり、バッハからモーツァルトまでの音楽はその時代を反映していたという指摘に感心した。
40年前に書かれた本なのに全然文体が変わってないなぁと思ったが、よく考えたら著者の最近作は読んでなかった。
0693テタ(21☆1111)
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2016/05/17(火) 21:23:45.56
『笛吹川』深沢七郎 新潮文庫 227p
【C】
0694無名草子さん
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2016/05/19(木) 19:21:11.55
「カエルの楽園」

同書の主な舞台は「ナパージュ」というカエルたちの国。
そこには「三戒」という教えが存在していて、国民(カエル)たちは皆、それを信じている。
「三戒」とは、「カエルを信じろ」「カエルと争うな」「争うための力を持つな」というもの。

 ナパージュのカエルの多くは、「自分たちが平和に暮らせているのは、『三戒』のおかげだ」と信じている。

 しかし、外の世界から来たカエルには、到底信じられない話なので、あれこれ聞いてみるのだが、ナパージュのカエルたちの「信念」は揺るがない。
その問答の一部を、同書から引用してみよう。

「もし(他の国から)襲われたら、どうするの?」
「襲われたって争いにはなりません」
「どうして?」
「ぼくらが争わなければ、争いにはならないからです」

「たしかに争わなければ争いにはならないだろうけど、襲われたら、どうやって身を守るんだい?」

「襲われないんですから、そんな話をしてもしかたがないでしょう。
この国は三戒が誕生してから、一度だって他のカエルに襲われていないんですから」

「それって、たまたまじゃないのか」

「あなたはたまたまで平和が長く続くと思いますか? いいですか、この平和はぼくらの三戒の教えのおかげなんです。それ以外にはないんです」

 徹底して、ある種の「カエル」たちを戯画化した同作は、これまでの百田作品以上に賛否両論を巻き起こしている。

福岡県在住の共産党の町議会議員は「立ち読み」をしたうえで、「ひどいの一言」という感想をツイッターで述べたほどである(それに対し、そもそも丸ごと「立ち読み」というのはいかがなものか、という批判も出た)。ナパージュが迎える衝撃の結末が、癇に障ったのだろうか。

 一方で「これからの日本を考えさせるために、子どもに読ませておきたい」といった感想も多く寄せられており、同作は寓話ながらも、これから憲法を考える上で、一つの入り口となっていくのかもしれない。
http://www.dailyshincho.jp/article/2016/05131515/?all=1
0695touka(2☆7168)
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2016/05/21(土) 13:30:56.35
『日本文学全集08 日本霊異記 今昔物語 宇治拾遺物語 発心集』 口語訳・伊藤比呂美 福永武彦 町田康 編・池澤夏樹 河出書房新社 502p 【B】

特に目を引くのが町田康による超訳『宇治拾遺物語』。
ちゃらちゃらと語られる文体に、最近のスラングから原文の古語まで混ぜ込んで、ふざけてんのかって感じだけど、繊細な心の動きが抜け落ちることなく伝わってくる。
が、わりとすぐに慣れる。そのインパクトにショックを受けて本屋で訳者の書いた小説を開いてみたら、まったくおんなじ文体だったってのがあるかもだけど。
説話だからか、わりと因果が応報して納まるべきところに納まってしまう話が多め。
0696テタ(21☆1316)
垢版 |
2016/05/24(火) 20:55:15.37
『数学する身体』森田真生 新潮社 205p
数学プロパーの人とはまたちがった感覚だと思う。【B】
0697touka(2☆7411)
垢版 |
2016/05/27(金) 16:29:26.15
『幸いは降る星のごとく』 橋本治 集英社文庫 243p 【C】

「女芸人ブーム」前夜にデビューして、キャリアも20年を数えた女お笑いコンビの話。
話…は一向に始まらず、どうしてこのようなことになってしまったのかって来し方がえんえんと、えんえんと230ページほど語られる。終盤に入るとあらたにもう二人分の女芸人の生い立ちが語られる。続く二巻はない。
この人は市井の人々百人分の生い立ちを縷々書き上げるって願掛けをしてたんだっけ?(してない)。作者が平気で顔を出すリラックスした文体は、町田康の後に読むと微妙に洗練されてない感がある。
最後の最後で村上龍の『55歳からのハローライフ』と同じ場所に着地をし、小説に対するモラルの高さだけは証明した。
0698無名草子さん
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2016/05/27(金) 21:41:40.83
危ない人達だな
車にハネられるよ
トラックなら安全だけど
0699touka(2☆7586)
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2016/05/29(日) 16:26:41.68
『「ない仕事」の作り方』 みうらじゅん 文藝春秋 175p 【C】

ミウボールのみうらじゅんがこれまで手掛けてきた仕事とそのノウハウを一冊にまとめたもの。
栴檀は双葉より芳しといいますが、みうらじゅんは幼い頃からみうらじゅんなので、そのノウハウを読んだくらいではなかなか第二のみうらじゅんは生まれないだろう。
自分の中で違和感を感じたものを、好きでなくても大量に収集し、それによって自分自身を洗脳するのが第一歩だとか。あと、飽きないふりをすること。
事務所においてあるオリエント工業製の秘書がナイスバディのタイプだったり、本当の越えてはいけない線は決して越えない安心感が業界で長続きした秘訣だったのかなあ。
0700テタ(21☆1708)
垢版 |
2016/05/31(火) 21:20:39.84
『彼岸過迄』夏目漱石 新潮文庫 392p
【C】
0701テタ(21☆2073)
垢版 |
2016/06/07(火) 21:19:31.29
『モンゴル帝国と長いその後』杉山正明 講談社学術文庫 365p
モンゴル帝国が後の世に遺した統治システムや威信についての概説。【B】
0702touka(2☆7847)
垢版 |
2016/06/09(木) 11:28:43.39
『迷路の旅人』 倉橋由美子 講談社文庫(kindle版) 261p再読 【C】

エッセイ集。昔買った古本を読み返そうと本棚から取り出して開いてみたら、なんか体中がかゆい。のでkindleで買いなおして読んだ。
全体のほぼ半分を占める「反小説論」とそのほか文学に関わる文章では、当時の文学的青年、文壇、純文学、私小説、進歩的文化人を徹底的に排撃し、その不毛を虚仮にし倒す。
当時はそれらが猖獗を極めていたからか作者の舌鋒はすさまじく、ほとんど賽の目切りに相手を切り刻んでいるが、その不毛さは排撃する純文学の不毛さの合わせ鏡になってしまっている。
それ以外の事柄について書かれたエッセイは読みやすい。
0703touka(2☆7907)
垢版 |
2016/06/10(金) 12:13:35.23
『橋本治のかけこみ人生相談』 橋本治 幻冬舎plus+ 60p 【C】

昔橋本治が『写真時代』で連載した人生相談は、裂帛の気合で相談者もろとも両断してしまう伝説的な人生相談だったが、
30年経って行われた今回の人生相談は、順当な回答が並ぶ常識的なものになっていた。
いまさら人生相談で世間に目にもの見せてくれようなんてこともなく、ただ困っている人に知性の手を差し伸べて善導している。
まあ、大病を患って入院していた人に、人生相談の企画を持ちかける方もどうかと思うが。
0704mona(0)
垢版 |
2016/06/13(月) 15:51:18.69
参戦します!!
阿部和重 シンセミア 読み始めました
0705テタ(21☆2494)
垢版 |
2016/06/14(火) 21:18:09.24
『フランシス・ジャム詩集』 岩波文庫 421p
神様といわれても。【D】
0706テタ(21☆2700)
垢版 |
2016/06/21(火) 21:46:19.37
『宇宙背景放射』羽澄昌史 集英社新書 206p
実験物理学者による、インフレーション理論の検証プロジェクトの話。【C】
0707touka(2☆8425)
垢版 |
2016/06/24(金) 10:32:48.12
『岡田英弘著作集II 世界史とは何か』 岡田英弘 藤原書店 518p 【B】

『世界史の誕生』など、文庫・新書で入手しやすいものはあえて収録せず、講演録や寄稿を中心に編集されていて、かゆいところに手が届く全集になっている。
モンゴルによるユーラシア大陸の征服によって東と西との歴史が連関し、そこで初めて「世界史」が生まれた。とする著者の主張を反映したのか、半分以上モンゴル史に割り当てられている。
ベルリンの壁そしてソ連崩壊の前後に渡って、東ドイツから来たモンゴル学者(副業はKGBのスパイ)と国際アルタイ学会において親交を深めた話など、現地を実際に見た学者ならではの視点から書かれていて面白く、貴重である。
他にモンゴル帝国の継承国家としての中国とロシアの歴史、インドとパキスタンそれとバングラデシュの関係、ユダヤ人とアラブ人など。
0708mona(400)
垢版 |
2016/06/25(土) 00:19:18.65
『シンセミア (上)』 阿部和重 朝日新聞社(2003年)

【A】 400頁
二十代後半の男たち数人が田舎町で秘密組織を作成し、盗撮に明け暮れる。
これを怪しむ警察官はペドフィリアの元ヤンキーで、中学生のヤンキーを容赦なくしばく。
親世代は暴力的に町を支配し、しかしかと言って順風満帆なわけでもなく、細かな人間関係に苦労する。
醍醐味は、町中の至るプライベート空間で繰り広げられる珍事と、人間関係の細かな描写である。
一見バカバカしく見える個々人の行為や欲望、配慮が、とても真剣に描かれているがゆえに笑えるが、
読者である自分の人生の一部を覗き込んでいるようで、
様々な年齢、階層、職業の人物に感情移入をすることにより、
めまぐるしく心が動かされる。

気に入った文章、フレーズのまとめ: http://yomimemo.com/omaemona/402257870X
0709touka(2☆8617)
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2016/06/26(日) 08:27:20.40
『日本語と英語』 片岡義男 NHK出版新書(kindle版) 192p 【C】

またぞろ英語熱が復活してきたので、その一環として読んだ。
祖父が日系一世だった為、幼少の頃からバイリンガルな環境で育った著者は、英語とは異なる日本語の言い回しが腑に落ちないとのこと。
「take a bath」「take a shower」を祖父は「風呂を取る」「シャワーを取る」と言っていて、「風呂に入る」「シャワーを浴びる」という言い方が今でもすんなりと出てこないらしい。人それぞれに苦労があるもんだ。
漱石の『道草』をまず英訳で読んだあと原文を読んでみて、たいそうショックを受けたというエッセイが面白かった。
0710touka(2☆8826)
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2016/06/27(月) 10:14:19.64
『ローマ人の物語38 キリストの勝利〔上〕』 塩野七生 新潮文庫 209p 【C】

コンスタンティウス・クロルスの跡を継いだコンスタンティヌス大帝が病没し、ローマは三人の息子コンスタンティヌス2世とコンスタンティウスとコンスタンス、それに二人の甥ダルマティウスとハンニバリアヌスの五人による分割統治となった。
子供の名前はもうちょっとどうにかならなかったもんですかね。後世に多大な迷惑を及ぼしている…。っていうか家康を見習えよ。
結局、謀殺とライバルの自滅により次男のコンスタンティウスが再統一するが、内戦の影響でライン川の防衛はスカスカに。コンスタンティウスは宦官の讒言に操られるタイプだが、本人も宦官的性格であった。
最後に生き残った肉親(別に肉親である必要はないのだけれど)ユリアヌスを副帝(カエサル)に任命し、ガリアの防衛を丸投げする。
0711テタ(21☆3067)
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2016/06/28(火) 21:29:43.29
『多変数超幾何函数』ゲルファント 日本評論社 133p
1989年来日時の記録。【C】

『欲望という名の電車』テネシー・ウィリアムズ 新潮文庫 234p
戯曲。【C】
0712touka(2☆9048)
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2016/07/04(月) 16:37:30.90
『歴史とはなにか』 岡田英弘 文春新書 222p再読 【A】

本書は『歴史とはなにか』という書名だが、文字通り歴史とはなにか?について語られている。文明と文明が衝突するとき、歴史は自分の立場を正当化する「武器」になる。
「よい歴史」とは、資料のあらゆる情報を一貫した論理で解釈できる説明のことで、それゆえにどの国家にとっても都合の悪いものになると思われる。
国境も国家も国民という概念も、18世紀末のフランス革命によって生まれた国民国家(nation-state)から始まった新しい概念であり、それをそれ以前の時代に当てはめるのは時代錯誤である。
朝貢貿易や冊封体制という概念は、現代の日本ではまったく誤解されていて、それは中国の政治的宣伝に日本の東洋史学界が惑わされているのが原因である。などなど、一人で学会ひとつ丸ごと切り捨てる勢いだ。
0713touka(2☆9263)
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2016/07/05(火) 18:19:29.21
『ラジオのこちら側で』 ピーター・バラカン 岩波新書 215p 【C】

20代で日本に移り住み、その後ラジオのDJとして活躍しているイギリス人の著者による語りおろし。ブルーズ(濁るらしい)、ソウルなどの洋楽からワールドミュージックが守備範囲。
といっても首都圏のラジオ番組なので実際に聴いたことはないのだけれど。名前を知っていたのは坂本龍一のアシスタントをしていた関係かなぁ。
ずっと日本に住んでいてもJ-popにはあまり興味がないみたい。まあ「洋楽」はあちらが本場だから。「洋楽」と「漫画」を入れ替えて立場を逆転させれば、なんとなく感じがわかるかも。
とりあえず、Marvin Gayeの「What's going on」をamazonで注文した。
0714テタ(21☆3258)
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2016/07/05(火) 20:35:19.96
『不思議のアリス』ルイス・キャロル ちくま文庫 191p
【C】
0715touka(2☆9500)
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2016/07/12(火) 10:22:54.85
『南極点征服』 ロアルド・アムンゼン 訳・谷口善也 中公文庫BIBLIO 237p 【C】

アムンゼン本人による南極大陸探検の手記。達成したあとすぐ、ノルウェーに帰る前のオーストラリアで書かれている。
その為もあってか肝心の人間ドラマの部分が抜けていたりする。スコットのmotor sledgeを恐れるあまり冬が明け切る前に出発し、隊員たちを凍傷にして引き返したことを非難したヨハンセンを本隊から外した話とか。
やはり、歴史家(伝記作家)の手で、あらゆる資料を参照し組み合わせられたものを読んでみたいと思った。
ソリを曳く犬たちを途中でだんだんと殺し、残りの犬や人間たちの食料にするのはけっこうエグいが(しかし、すべての犬に名前は付けてある)、人間の隊員は一人も死なせることなく帰還した。
0716テタ(21☆3501)
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2016/07/12(火) 21:36:29.92
『埴輪の馬』小沼丹 講談社文芸文庫 243p
短篇集。【C】
0717touka(2☆9749)
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2016/07/16(土) 07:23:59.33
『荒天の武学』 内田樹 光岡英稔 集英社新書 249p 【C】

ハワイで箔を付けた武道家光岡英稔と内田樹の対談。
内田樹は光岡先生(若い)に私淑しているので、視線が寄り添ってふたり同じ方に向いてしまう。すると自然、話題はそこにいない人の陰口になってくるわけで…。
内田先生はたくさん「先生」を持っている人なんだから、その「先生」同士をぶつけて対談させ、自分は司会進行のコーディネーターに徹する方がいいのではないかと思った。
「武道的な立会いの場面では、どんなことがあっても自分が場を主宰していなければならない。(…)攻撃を受けた場合でも「攻撃された」ではなく、「攻撃させた」というふうに事態をとらえる」
0718テタ(21☆3928)
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2016/07/19(火) 21:10:28.60
『ロートレック荘事件』筒井康隆 新潮社 202p
ミステリー。【C】

『戒厳令下チリ潜入記』G.ガルシア=マルケス 岩波新書 225p
【C】
0719touka(2☆9928)
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2016/07/22(金) 09:22:09.83
『ローマ人の物語39 キリストの勝利〔中〕』 塩野七生 新潮文庫 179p 【C】

哲学の一学究から突然副帝に抜擢されたユリアヌスは、不思議な適性を見せてガリアの防衛を回復し、将兵の信頼を勝ち取ってゆく。
狷介な正帝コンスタンティウスはユリアヌス討伐の軍を挙げるが途上で病没、そのままユリアヌスが正帝へ。
キリスト教世界から「背教者」と呼ばれるようになるユリアヌスはこの物語最後のヒーローなのかもしれない。しかし没落の時代、ヒーローの能力値もまた頭打ちになるのが三国志の姜維を髣髴とさせる。
三年もしないうちに戦場で不審死を遂げ、皇帝位はほとんどどうでもいいような人間が引き継ぐ。
0720テタ(21☆4229)
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2016/07/26(火) 20:20:27.09
『オイラーの定数 ガンマ』Julian Havil 共立出版 301p
【C】
0721touka(3☆0193)
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2016/07/31(日) 09:24:36.43
『いじめの構造』 内藤朝雄 講談社現代新書 265p 【A】

「自由」とか「人権」とか「民主主義」とかの議論がどこかしらじらしく、机上の空論のように聞こえてしまうのは、実際に私たちが生きている空間はそういう原理で動いてはいないということが身に染みているからではないのか。
この本は今、実際に私たちを覆っている空間、「世間」の仕組みについて解き明かそうとしている。本書の中の「中間集団絶対主義」という造語ひとつをながめるだけで、思い当たるところもあるだろう。
制度、政策の造る環境条件によって人は怪物になり、またただの人間に戻る。戦中の隣組制度のように。作者はそこに希望があるとしている。
映画『リリイ・シュシュのすべて』が好きだった人には必読の一冊。


109冊目で3万ページ突破。
0722touka(3☆0193)
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2016/07/31(日) 09:30:46.43
『いじめの構造』 内藤朝雄 講談社現代新書 265p 【A】

「自由」とか「人権」とか「民主主義」とかの議論がどこかしらじらしく、机上の空論のように聞こえてしまうのは、実際に私たちが生きている空間はそういう原理で動いてはいないということが身に染みているからではないのか。
この本は今、実際に私たちを覆っている空間、「世間」の仕組みについて解き明かそうとしている。本書の中の「中間集団全体主義」という造語ひとつをながめるだけで、思い当たるところもあるだろう。
制度、政策の造る環境条件によって人は怪物になり、またただの人間に戻る。戦中の隣組制度のように。作者はそこに希望があるとしている。
映画『リリイ・シュシュのすべて』が好きだった人には必読の一冊。


109冊目で3万ページ突破。
0724touka(3☆0383)
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2016/08/01(月) 11:17:40.57
『狭小邸宅』 新庄耕 集英社文庫(kindle版) 190p 【C】

個人向け不動産売買の若手営業が主人公の話。タイトルからわかるように都内が舞台。
序盤、営業所内のブラック描写は真に迫るものがあり楽しかった。不動産業界は通常水曜日が定休だが、営業所員全員自発的に出社して仕事をし、ただその日だけ早く帰れるのがうれしい、とか。
ひと段落着いたところで、書き割りのような昭和な女となぜか同棲を始め、飛ばされた先の課長は、なぜか社風に染まらぬ有能な人物で、一軒も家を売れなかった主人公は、いつの間にかエース級の営業マンになっている。
小手先の知っててよかった営業ノウハウよりも、舞台の会社、その業界の枠組みを読みたかった。業務上で関係する他社、他業種がまったく出てこない。
0725テタ(21☆4464)
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2016/08/02(火) 05:20:59.53
toukaさん、完走おめでとうございます。

『やし酒飲み』エイモス・チュツオーラ 岩波文庫 235p
最初はおもしろいんだけど。【C】
0726touka(3☆0526)
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2016/08/04(木) 10:13:54.10
『ローマ人の物語40 キリストの勝利〔下〕』 塩野七生 新潮文庫 143p 【C】

皇帝位はヴァレンティニアヌス、ヴァレンス、グラティアヌスそして有名なテオドシウスへ。しかし章題には初めて皇帝でない人物、司教アンブロシウスの名前が採用される。
キリスト教の方へ帝国の舵を切ったコンスタンティヌス大帝は、あくまで支配の道具としてキリスト教を採用したので、死の直前まで洗礼を受けることはなかった。しかしテオドシウスは一度大病を患ったときにキリスト教の洗礼を受けてしまう。
洗礼を受けてしまえば皇帝とて、一匹の羊に過ぎない。のちの「カノッサの屈辱」を先取りするような出来事が起き、キリスト教も国教化される。国教化の年をもってギリシア・ローマ文明の終焉をするのが一般らしい。
ギリシア・ローマの神像群もまた、文明に殉ずるかのように崩れ落ちる。
0727テタ(21☆4908)
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2016/08/09(火) 07:13:45.51
『日本人は、どんな肉を喰ってきたのか』田中康弘 竢o版社 175p
全国各地で猟に同行し、獲物を食べる。イノシシからハクビシンまで。【C】

『ツバキ文具店』小川糸 幻冬舎 269p
甘口すぎる。【C】
0728touka(3☆0791)
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2016/08/10(水) 14:27:59.68
『「反戦・脱原発リベラル」はなぜ敗北するのか』 浅羽通明 ちくま新書 265p 【C】

多分、十代二十代の政治に興味を持ち始めた人たちに向けて、高橋源一郎などにオルグされないように書かれた本だと思われる。
言わずもがな、なことばかりだけど、その言わずもがななことをあえて言う人は少なかったし、また、改めて文章にすることは難しいのではないだろうか。
しかし、読みやすさを考慮してか、著者と無記名の人物との対談形式になっているのがなんともうさんくさい。この空間ならフリーメーソン陰謀論だって真顔で語れるだろう。
学校、職場に溶け込めない人がデモに行く。デモに行かなくたってそのぶん職場に溶け込める努力をするわけでもないのだから、それはそれでいいんじゃないかな。
0729touka(3☆1487)
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2016/08/15(月) 16:17:09.09
『火車』 宮部みゆき 新潮文庫 696p 【C】

怪我で休職中の刑事が、失踪した遠戚の婚約者女性の足取りを辿るミステリー。初出も舞台設定も平成4年。
副題がやけに長いテレビの二時間ドラマってイメージ。最初の200ページまでは雰囲気があって手に持つ重みが頼もしいのだが、そこから延々とたらい回しが続くのであった。
平成4年ってこんな世の中だったっけ? ああ、当時放送された火曜サスペンス劇場とかならこんな世界観だったのかもね。主人公も40代前半の刑事という設定だが、54、5歳に思える。昔は老け込むのが早かったのかもしれない。
多重債務者はカード社会の犠牲者なのです、だからあたたかい目で見てあげて! なんて主張されてもねぇ。時代が違うとしか。
0730テタ(21☆5135)
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2016/08/16(火) 06:01:50.69
『ウイダーの副王』ブルース・チャトウィン みすず書房 227p
現在のベナン共和国にいた奴隷商人がモデル。【C】
0731touka(3☆1745)
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2016/08/22(月) 09:18:41.70
『ローマ人の物語41 ローマ世界の終焉〔上〕』 塩野七生 新潮文庫 258p 【B】

後世から「最後のローマ人」と呼ばれた半蛮族出身の軍総司令官スティリコが、元老院の吝嗇と官僚の策謀によって処刑されたとき、ローマ人もまた地上から姿を消した。
なんせ「最後の」ローマ人なんだから、彼がいなくなれば後に残るのは富裕な元老院議員だろうと皇帝だろうと「ローマの辺りにいた有象無象」でしかない。
スティリコに連戦連敗だったヴィジゴートの王アラリックは、たやすくローマを蹂躙して住んでいた人々に身の程をわきまえさせる。
ローマ文明が終焉し、ローマ人がいなくなって、歴史年表上から西ローマ帝国が消え去るまであと60年。
0732テタ(21☆5721)
垢版 |
2016/08/23(火) 20:33:03.28
『謎のアジア納豆』高野秀行 新潮社 350p
納豆があるのは日本だけじゃない。納豆菌が付いているのは藁だけじゃない。【B】

『高校生からの統計入門』加藤久和 ちくまプリマー新書 236p
これでは高校生は理解できない。【D】
0733touka(3☆1958)
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2016/08/24(水) 09:55:20.45
『脳が冴える15の習慣』 築山節 NHK出版(kindle unlimited) 213p 【B】

kindle unlimited無料お試し期間を利用して読了。電子書籍まとめ常連の本書がただで読めるのだから、アンリミのスタートアップの目玉だろう。今まで買わなくてよかった。
脳の前頭葉を鍛えることによって意欲や集中力を高め、感情をコントロールし、逆境への耐性が強化される。
具体的な方法として、まず日常的な雑用、家事をこなすことが挙げられているのがよかった。なにがなくても身の回りの整頓、部屋の掃除である。
それから眼のフォーカス機能を多用すること。音読。交友範囲を広げる。読んだ本の感想をまとめることなど。目新しい知見はないが、こうやってまとめられるとなにやら太鼓判を押して貰えたようでうれしい。
0734touka(3☆2160)
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2016/08/28(日) 12:03:39.95
『ローマ人の物語42 ローマ世界の終焉〔中〕』 塩野七生 新潮文庫 202p 【C】

残り一分冊を残してローマ帝国は滅亡。無論1453年まで東ローマ帝国は存続するのだが、アテナイと同じ都市国家でスタートしたローマは、ローマという都市があってこそのローマなのだ、というのが著者のスタンス。
名前だけは有名な傭兵隊長オドアケルが、名前だけは立派でローマの最後を飾るにふさわしい(笑)ロムルス・アウグストゥスを廃位させて、別にローマ皇帝を僭称しなかったことにより西ローマ帝国は滅んだ。
アッティラ大王の急死でフン族は四散し、ヨーロッパ大陸の主役はゲルマン系の人々に移る。彼らを教化するのはローマ文明の残り火ではなく、キリスト教の教義だ。
集中治療室での延命のごとき最後の50年を気力で書ききった著者は立派である。
0735テタ(21☆6086)
垢版 |
2016/08/30(火) 21:10:24.50
『ネアンデルタール人は私たちと交配した』スヴァンテ・ペーボ 文藝春秋 365p
ネアンデルタール人の骨からDNAを取り出し、その配列を決定して分かったこと。【B】
0736touka(3☆2446)
垢版 |
2016/09/06(火) 16:44:18.25
『人生がときめく片づけの魔法』 近藤麻理恵 サンマーク出版(kindle unlimited) 286p 【C】

ひとつひとつ手にとって、ときめきを感じたものだけを残しあとはすべて捨てなさい。モノを手に取ったとき心の中で「ありがとう」と感謝しましょう、というスピリチュアル系。
もちろん物に感謝を受け取る器官はないが、物を通して自分自身の無意識に働きかけていくという意味でなら間違っていないと思う。プラセボ効果は効果があったからプラセボ効果って名前が付いたのだ。
だから、まだ使えるものを捨てるという行為から受け取りやすいマイナスのイメージを拭い去ることに腐心している。モノの中にあったエネルギーを捨てることによって世界へ開放し、それは形を変えてあなたの元へ帰ってくるのです。
なんだかオカルトっぽいが、物を捨てる罪悪感と向き合って乗り越えようとする誠実さが感じられた。
0737テタ(21☆6296)
垢版 |
2016/09/06(火) 21:13:29.72
『ようこそ、ちきゅう食堂へ』小川糸 幻冬舎 210p
たべもの紀行。【C】
0738テタ(21☆6296)
垢版 |
2016/09/06(火) 21:14:20.67
『ようこそ、ちきゅう食堂へ』小川糸 幻冬舎 210p
たべもの紀行。【C】
0739touka(3☆2675)
垢版 |
2016/09/11(日) 07:56:26.04
『つかへい腹黒日記』 つかこうへい 角川文庫 229p 【D】

よくは知らないが著者は劇作家の人。虚実ない交ぜた日記風エッセイ。
舞台はバブル前夜80年代前半の東京。劇作家は株を買い、役者も株を買い、それでいて夜の街に繰り出して放蕩しては悪そぶってるんだからなんともみっともない。
時代と寝た、人なんだろうか。著者より立場、能力、年齢が上の人物が一人も出てこない。ホラばっかりだから、当時の風俗を知る資料としての価値もないし。
世に「夕刊フジを読みながら老いぼれてくのはゴメンだ」と歌われた夕刊フジに掲載。
0740テタ(21☆6599)
垢版 |
2016/09/13(火) 21:13:37.18
『曲面の数学』R.E.シュヴァルツ 日本評論社 303p
まちがいが多い。【D】
0741無名草子さん
垢版 |
2016/09/20(火) 02:27:41.38
『アルバート、故郷に帰る〜両親と1匹のワニがぼくに教えてくれた、大切なこと』ホーマー・ヒッカム著 ハーパーコリンズ 480p
金原瑞人・西田良子訳【B】

映画『遠い空の向こうに』の原作者がワニと旅した両親の話を実話と創作をもとに書いた話。
帯の金原氏の絶賛コメントにつられてみたが、実に小説らしい小説で面白く読了。
世界恐慌や当時の情勢が絡められ英米文学好きが好む小ネタが多いのも良し。
0742テタ(21☆6929)
垢版 |
2016/09/20(火) 15:36:09.73
『悪としての世界史』三木亘 文春学藝ライブラリー 330p
世界史から見たイスラム文明。暴走ぎみ。【C】
0743touka(3☆2899)
垢版 |
2016/09/21(水) 11:36:59.95
『ローマ人の物語43 ローマ世界の終焉〔下〕』 塩野七生 新潮文庫 224p 【C】

ようやくシリーズ完結。
東ローマ帝国のユスティニアヌス大帝が半端な有能さでイタリア半島に介入し、結果、国が滅んでもローマに留まっていた人達を民族浄化レベルで根こそぎにしてしまうところまで。
図書館で単行本の第1巻を手に取ったのは、もう10年以上前になる。それでも出版されてから間が空いているのは「物語」というところに胡散臭さを感じていた為だった。途中、単行本の第10巻で一度脱落し、その後改めて文庫版で買い揃えた。
とにかくひとつ大著を読みきれたのは素晴らしい。しかし「もうちょっとだけ続くんじゃ」
0744touka(3☆3455)
垢版 |
2016/09/23(金) 19:26:01.82
『岡田英弘著作集V 日本とは何か』 岡田英弘 藤原書店 556p 【C】

文庫の『日本史の誕生』『倭国の時代』からの収録が多く、重複も多いのでお得感は少なめ。
魏志倭人伝が書かれた当時の晋の政治的背景から説き起こし、邪馬台国論争に決着をつけてしまった人。なぜ西域伝がなく東夷伝(その中の一項が倭人伝)だけがあるのか?
東夷伝に書かれた地は晋の事実上の建国者だった司馬懿の創業の地であり、その東南端の邪馬台国という西域の大月氏国にも匹敵する大国から朝貢使が使わされてきたのだ、と主張する為に里程や戸数が盛られただけであると。
ちなみに西域の大月氏国から朝貢使を招いたのは、司馬懿のライバルの曹真だった。
0745テタ(21☆7261)
垢版 |
2016/09/27(火) 21:33:52.26
『結婚式のメンバー』カーソン・マッカラーズ 新潮文庫 332p
【C】
0746テタ(21☆7467)
垢版 |
2016/10/04(火) 21:21:29.57
『ハッピーハウス』結城真子 河出書房新社 206p
つまらぬ。【D】
0747touka(3☆3677)
垢版 |
2016/10/05(水) 01:58:12.85
『ユーゴスラヴィア現代史』 柴宜弘 岩波新書 222p 【B】

1996年刊。『ドキュメント戦争広告代理店』を読んだあとなので心配していたが、メディアの作り上げたセルビア人悪玉論から距離を取り、しっかり批判していたのでほっとした。
ユーゴスラヴィアとは「南スラブ」という意味で、紀元6〜7世紀にイタリアの対岸、ローマ帝国時代でいえばダルマチアやイリリクムに移住してきた人たちの子孫らしい。
ボスニア紛争に介入した西洋諸国は民族自決の名の下に連邦を解体し、飛び地のような居住地をそれぞれ共和国として独立させる方へ推し進めたが、それこそが民族浄化の真因である多様性や異質性の排除に繋がっているのではないだろうか?というスタンス。
サラエボ生まれの映画監督クストリツァの『アンダーグラウンド』に少し触れられていたのがよかった。
0748テタ(21☆7716)
垢版 |
2016/10/11(火) 21:10:05.85
『アガタ/声』デュラス/コクトー 光文社古典新訳文庫 249p
戯曲2編。【C】
0749touka(3☆4130)
垢版 |
2016/10/15(土) 10:58:06.71
『カフカ式練習帳』 保坂和志 河出文庫 453p 【C】

作者が普段の生活の中でふと思いついた小説の種子となるような断片をノートやスマートフォンにメモし続け、あとで纏めたもの。文字通りの「練習帳」である。
カフカ式というがカフカと違って現在活動している日本人の作家なので、断片が断片のまま結晶するような文化の懸隔感がない。
作者本人の過去、現在、近所の話、見た夢の話がそのまま書かれているわけではないだろうが、完全にそれらを排除できておらず、想像力だけで組み上げられるはずの城の基部が現実に浸かっているようで、なんだか不潔な印象を受ける。
総じて猫好きが書く猫についての文章は読むに耐えないものが多いが、その手のものが三分の一以上を占めている。
0750テタ(21☆7880)
垢版 |
2016/10/18(火) 20:31:50.46
『草のかんむり』伊井直行 講談社文庫 164p
ある日、目が覚めるとアマガエルになっていた。ファンタジー。【C】
0751touka(3☆4699)
垢版 |
2016/10/20(木) 00:49:14.41
『岡田英弘著作集W シナ(チャイナ)とは何か』 岡田英弘 藤原書店 569p 【B】

中国の歴史では、シナ(中国)を征服して王朝を建てた歴代の北方の蛮族は、数代後には高度な中華文明に同化されて漢人となったと説明されているが、それは事実に反している。
史記に書かれた黄帝の時代(実際には漢の武帝の時代)こそが理想であり、あるべき姿を書くことが歴史の正しい役割なのだ。というわけで、史記の枠組みからはみ出すような事実は正史に記録されることはなかった、と言う。
第四部の「漢字とは何か」は、これまで読んだ著作の中にはなかった主題で、漢字と漢文、現代中国語(普通話)に広東語や福建語などの方言、そして日本語との関係について語られていておもしろい。また魯迅の生涯や白話文についての説明などもここで初めて読んだ。
「つまり日本人にとっては、漢字も表音文字なのであって表意文字なのではない。これは漢人と正反対の態度である」と喝破しているのが凄まじい。
0752touka(3☆5136)
垢版 |
2016/10/25(火) 11:34:42.28
『ヤクザライフ』 上野友行 双葉社 437p 【C】

著者はウシジマ君の奥付に取材協力としていつも名前を連ねているフリーライター。出身は『マッドマックス』。
恐ろしいけどどこか人間くさい、そんなヤクザたちにインタビューしてみましたよ系。いろんなタイプのヤクザが登場しているわりには、結局当人にとって都合のいいことしかしゃべらないから金太郎アメのようだ。全員一様にガーハッハッ!と笑う。
高級車を乗り回し、キャバクラで豪遊するが、その資金はどうやって調達しているのか。それが「ライフ」の根幹だろうと思うが、ほとんど触れられていない。
ページ数も多く楽しく読めるが、あとに何も残らないのは、ライターとしては逆に有能なのか。
0753テタ(21☆8177)
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2016/10/25(火) 21:42:30.49
『楽園のカンヴァス』原口マハ 新潮社 297p
アンリ・ルソーの絵画をめぐるミステリー。永遠を生きる。【B】
0754touka(3☆5343)
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2016/10/27(木) 14:11:54.74
『20代で隠居 週休5日の快適生活』 大原扁理 K&Bパブリッシャーズ 207p 【C】

なんといってもタイトルの勝利である。2冊目のタイトルは『年収90万円で東京ハッピーライフ』で、これまた急所を押さえている。
家賃は共益費込みで29500円。通信費はネット、家電のみで6500円。身体障碍者施設の週2日派遣で月収7万円。不労所得はゼロってところが偉い。
実際、完全週休3日あれば人生も変わってくるだろうなぁと思うし、こうやってみるとそれも不可能ではないのだが、なかなかこの境地には行けないなぁと思う。リーマンショックの頃はよかった。
本を2冊出して小金が入り、半端に有名人になった今、はたしてこれまで通りの生活が続けられるのか?というところに著者の正念場がある。
0755touka(3☆5603)
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2016/10/28(金) 17:35:34.18
『漢字雑談』 高島俊男 講談社現代新書 260p 【D】

講談社のPR誌『本』に連載されている漢字についてのエッセイをまとめたもの。
博覧強記といえば聞こえがいいが、思いつくまま、調べたままに用例を羅列し、その場その場でジャッジしているだけで深掘りされることがなく、あとになにも残らない。本当に雑談である。
昔読んだ『中国の大盗賊・完全版』はもっと面白かった気がしたのだが、老人特有のだらしなさと底意地の悪さが染み出ている。
ほとんど説明もなしに漢語の反切を羅列し始めたのには驚いた。
0756テタ(21☆8381)
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2016/11/01(火) 21:08:28.14
『ヒルベルトの忘れられた問題』D・フックス S・タバチニコフ 岩波書店 204p
この視野の広さには複数の人の存在を感じる。【C】
0757テタ(21☆8567)
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2016/11/08(火) 21:34:35.46
『夜間飛行』サン=デグジュペリ 光文社古典新訳文庫 186p
飛行機に乗ることが命懸けだった時代が背景。臭みがある。【C】
0758touka(3☆5818)
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2016/11/12(土) 00:28:57.58
『ちゃっかり温泉』 久住昌之 株式会社カンゼン 215p 【C】

吉祥寺にある仕事場兼事務所から徒歩で駅に向かい、電車に乗って東京都内の温泉をめぐる…って時点で住んでいる世界が違う。吉祥寺はまあともかく、地方住みは何をするにしても車に乗らなきゃどこにも行けない。
車で移動となるとネックになるのが気楽に酒が飲めないということ。サザエさんのように仕事帰りにちょっと一杯もできないし、この本のように温泉上がりにビールで蕎麦を食べたりもできない。違う世界の話なのだ。
「いい思い出は、何のお金にも換えられなくても、やっぱりその人の財産だ」と、いいことを言っている。『孤独のグルメ』の原作者でもある。
東京の温泉はお湯が黒いんだそうだ。
0759テタ(21☆8859)
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2016/11/15(火) 21:11:06.47
『見た人の怪談集』岡本綺堂 他 河出文庫 292p
怪談集。全然怖くない。【D】
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