〇熟読できる本の数は限られている。読書に慣れている人でも、専門書ならば300ページ程度の本を1カ月に3〜4冊しか熟読できない。
重要なのは、どうしても読まなくてはならない本を絞り込み、それ以外については速読すること。
右手にシャーペンを持って線を引きながら読む。特に重要と思う部分についてはページの端を折る。
同じ本を3度読む。1回目は線を引きながらの通読。2回目は本の重要箇所に囲みを作り、ノートに抜き書きする。
囲む作業に2割、写す作業に8割。(1時間に書くことができる文字数は、走り書きで原稿用紙4枚。)そして最後に再度通読。

〇1冊5分程度で処理する「超速読」と、30分から2〜3時間かけて取り組む「普通の速読」のいずれかで処理する。
速読の第一の目的は、読まなくてもよい本を外にはじき出すこと。

〇「超速読」は最初の1ページと目次を読み、それ以外はひたするページをめくる。シャーペンで印をつける、ページを折る。
結論部のいちばん最後のページを読む。超速読の目的は、「この本が時間をかけて読むに値するかどうか」の仕分けと、「この本はこの部分だけを読めばいい」という当たりをつけること。

〇「普通の速読」は明確な目的意識を持つ。目次とまえがきを注意深く読み、それから結びを読む。
重要部分について定規をあてながら1ページ15秒で読む。残りは超速読。シャーペンの印、ページを折るは同様。
大雑把に理解・記憶し、「インデックス」をつけて整理する。

〇「本を読み終えてしばらく経つと、何が書いてあったかということの記憶が薄れてしまう。
いかによい内容の本を読んでも、その内容が記憶に定着せず、必要なときに引き出せなければ意味がない。」その補強作業が読書ノートである。
読書ノートを作る最大のポイントは、時間をかけすぎないこと。大切なのは正確な形でデータを引き出せることと、積み重ねた知識を定着させること。
自分の「判断」を示して記載する。次に「意見」も書き込むようにする。