『ポップスのコンサート並みの音量で映画を上映する催しがあるんだそうな。
ま、そういうのが好きな奴もいるだろうな、と思ったら、
「普通の映画館では、映画の重要な表現の一つである音がちゃんと聞こえてこない」のだそうな。
「大音響に圧倒されるうちに、作者が各画面に仕掛けた一つひとつの音が際立ってきて、音の切れ目が明確に感じられるようになる。
一般の映画館やホームシアターでは、これは絶対に体感できない」と阿部和重。で、サーフィン映画の他に「地獄の黙示録」とか「イージー・ライダー」とかやるのだそうだが。
普通の映画館で見たってあんなに音のでかい「地獄の黙示録」を(「特別編」は許容範囲を微妙に超えていた)これ以上大音量でやってどうするんだ? 
一体何が聞こえないと言うんだ? 正直に言おうか? あんたら耳馬鹿なんじゃないの? 聞き取れるとか聞き取れないとかは音量ではなく音質の問題だろ?』

とまぁ、どう公平に読んでみても、「先制攻撃」で他者を「耳馬鹿(聴覚障害者に対する差別ギャグかな?)」呼ばわりしているのは佐藤亜紀の方だ。
そして、これまた言うまでもなく「特殊なフィルムの利用法を正当な唯一の観賞法であるかのごとく主張する阿部和重の体質」を批判するのに、
わざわざ他者を(その他大勢も含め)「耳馬鹿」や「難聴」といった安っぽい誹謗中傷で侮辱する必要は必ずしも、ない。