唐沢俊一、職業サブカルチャー。
正しかるべき正義も時として、
盲しいることがある 。彼は身に覚えのない盗作の罪で
死刑を宣告され、 護送の途中、 列車事故に遭って辛くも脱走した。
孤独と絶望の逃亡生活が始まる。髪の色を変え、重労働に
耐えながら、犯行現場の鏡に映った帽子の男を捜し求める。
彼は逃げる。執拗な検証班の追跡をかわしながら、
現在を、今夜を、そして明日を生きるために。