優子「では大会の反省会を始めたいと思います。先生よろしくお願いします」
滝「はい。いつもなら様々な問題点を考える場なのですが、私の考えでは今年全国へ
行けなかった理由は一つかなりはっきりしていると思います」
皆「え!?」
滝「オーボエの鎧塚さん、あなたが上手すぎました。もちろん上手なのはわかって
いてこの自由曲に決めたわけですが、ちょっと期待を超えすぎだったと思います」
希美「どういうことですか先生!」
滝「オーボエとフルートの掛け合いのパート、オーボエの演奏のレベルがあまりに
高すぎて他の楽器が相対的に下手に聞こえてしまっていたのだと思います」
希美「……」
滝「もちろんフルートだけじゃないですよ、他の楽器と比べてもオーボエのうまさが
頭一つ二つ抜けすぎなのです。他にこのレベルの奏者はいませんから」
麗奈「……」
橋本「そうやねえ、確かに合奏を聞いたんやけど、ソロしか印象に残っとらんって
感じやね。怖いわ、そういうの」
新山「ふふふ」