佐藤 働く女性が結婚も出産も比較的スムーズにできているところは、
私の知ってる限り 三つあります。
一つは今言ったJR東日本、つまりJR東労組ですね。もう一つは日本原燃。
これは青 森県六ヶ所村にありますけど、だいたい村人の雇用も確保されて、
県庁の次ぐらいに多い でしょう。会社や地域でパートナーを見つけて結婚して、
子どもを産んで働いている。その代わり、会社自体がきわめて特殊な会社です。
あともう一つは、創価学会の専従職員です。
これら三つに共通しているのは中間団体だということです。
企業体であるか宗教団体であるかはともかく、非常に特殊な原理によって結びついた、
独自のネットワークがあって、 独自の世界を持っている。ここは新自由主義が入りにくいところなんです。
比較的組織がうまく回って、子どもも多いし、夫婦一緒に働いているし、
育休も産休もきちんと取れるわけです。


「分断社会ニッポン」41から42頁で、過激派の影響の強い過激労組やカルト宗教を
評価するマサル。