サラ金で金を借りたり、カードローンを利用して、
中谷塾を受講したり、中谷彰宏の推薦する店で
オーダーのスーツを作っている人がいるのを知ったのも、
同時期だった。

塾生と呼ばれる人たちの、借金への心理的ハードルは低かった。
中谷彰宏も「借金しても、すぐに返済する必要はなく、返済を先延ばしておけば問題ない」と教えていた。

参加者は、零細企業の経営者もいたが、ほとんどが会社員だった。
中谷彰宏は会社員へ「起業しないのは勇気がない人です」と、塾生たちへ、盛んに起業を勧めていた。

個人事業主になった塾生たちは、当時はキャンペーン商品だった個人レッスン(5万円)を受けていた。
中谷彰宏は「セミナーや個人レッスンを多く受けるには、起業して、販売する商品を高額にすればいい」と教えていた。

このような、中谷彰宏が利益を得ることを目的に作られるビジネスは、いつか破綻するように見えた。