将来のことを見据えてという意味で、彼の実家に挨拶に行った
これで、彼の家族には全員紹介されたことになって、私は勝手に彼との距離をまた少し縮められたと喜んでいた
が、それは翌日に吹き飛んだ
「俺たち、お互いに別れた方が良いと思う」の電話
御家族とのお話の中では、何か変なことはしていなかったと思う
電話を切ったあとも私は何が何だかわからなくて、彼の家の周りをグルグル、でもチャイムを鳴らす勇気はなくて、LINEを送り続けていた
少し気持ちが静かになった後に電話をかけたところ、実家への挨拶は私を試していただけだったと告げられる
溜まりに溜まったものが、ついに爆発したようだった
その上、今まで自分が私の言動によって物凄く傷つけられ辛かった、と告白してきて、私は頭の中が真っ白になって、涙も引っ込んだ
人の心の中に溜まり続ける恨みに恐怖で震えていた
怨念も、いきなりひっくり返る恋人の気持ちも、私の中では初めての経験だった
前日まで沢山キスもして、抱き合っていたのに…
あれは一体何だったのだろうか…気持ちもなく人はそんな行動をするものなのかと思い悩んだ
最後に、いつでもLINEなり電話をしてくれて構わないと告げられたが、LINEは後にブロックされた
一年半の二人の関係は、宅配ピザの注文キャンセルのように電話であっけなく終わった
今も顔を合わせる機会はゼロではなく、わざとらしく私の近くに寄ってきて、他の共通の友人に話をしてくる
私が彼を睨んでも、彼は何も表情を変えずに喋り続ける
挙句、私の知り合いの女性に連絡を取っている仕草がある
全てが、散々彼を傷つけてしまった私への仕返しなのかなと、彼の本性を考えると今はなんとなくわかる
別れる間際まで、人って自分の醜い本性を隠すもんなんだね…
まぁ、本性を表しているヒントは沢山あったけれど、見て見ぬふりをしていた私にも否はあったか…
人の心って怖い
他の人には大したことないんだろうけど、私にとっては大きなトラウマ