勘違い女が勘違い起こした話
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初心者ですが、聞いてくださる方いらっしゃいましたらお話しさせてください。 見ている人いらっしゃるから分かりませんが、とりあえずスペック書きますね スペック
私→女 167p 標準体重の見た目ぽちゃ 顔は普通 目が死んでる 勘違いした方 (仮名:宮田)
入江→男 170p前半 がっしりしてる 頭いい 水泳の入江選手に似てる 勘違いさせた方
あっちゃん→女 俊介の彼女 大福に似てる
俊介→男 あっちゃんの彼氏 イケメン
フクちゃん→女 噂好き こうなったのはだいたいフクちゃんのせいだと思ってる
初めてのスレ立てなので、至らない点がありましたらごめんなさい。 話は高校生の時のこと。
私とあっちゃんと俊介は、高校1年で初めて知り合った。3人とも同じクラスで、最初に私と俊介が共通の趣味の話で盛り上がって仲良くなった。学級委員長で頑張り屋さん、クラスのみんなに頼りにされるあっちゃんとは、俊介を通じて仲良くなった。 まぁ今のは序章みたいなもので…
メインは高校2年生からの話。
高校2年になって、文理にクラスが分かれた。私は文系、俊介とあっちゃんは理系に進んだ。 ちょっと話は逸れるけど、うちの高校はクラスが多くて、さらに○○コースと分かれている。私も俊介もあっちゃんも、2クラスしかない一番上のコースにいた。 今は共学だけど、それまでは女子校だったからか、男子の数がめちゃめちゃ少ない。(私のクラスにはたった5人しか男子がいなかった。) 2クラスしかないけど、文理に分かれると一緒に授業やることなんてないし、話すこともなくなるのかなぁなんて思ってた。 だから、放課後に、私は隣の理系クラスに行って、部活がない日は一緒に勉強することにした。ほとんど話してばかりで勉強という勉強にはなってなかったけど、すごい楽しかった。 そんなある日の冬、いつものように理系クラスで勉強しようと思っていた時だった。
なんだか体調が悪い。頭は痛いしボーッとする、これじゃあ勉強できない。
そう思って、私は隣の教室へと足を運んだ。あっちゃんと俊介は、もう1人見たことのない男の子と話していた。 私「ごめん、今日体調悪いから帰るね」
初めて見る男の子の顔をチラリと見てそう言うと、あっちゃんが心配そうに顔色を伺ってきた。 あ「大丈夫?頭痛いの?」
私「うん…」
男「大丈夫?顔赤いよ。」
私「えっ…あ、大丈夫…。」
急に男の子に声をかけられて、正直びっくりした。それまで一言も話したこともなかったのに、あたかも前から知り合いでしたみたいな風に、自然に声をかけられた。 でもそんなことより、頭が痛くて早く帰りたかった私は、3人にバイバイするとそのまま帰った。
これが私と入江の出会い。 それからも、体調を直した私はいつも通り隣の教室に通った。3年になって部活も引退、受験に向けて本格的に力を入れた。ただ、それまでと違ったのはそこに入江が加わった。 入江はずば抜けて頭が良くて、特に数学に強かった。ちょっと変わり者で、数学解きながら独り言言ってるようなやつ。側から見ればやばい奴。 文系の私だけど、別に文系科目が得意なわけではなくて、どちらかというと数学の方が好き。受験も数学を使うつもりですごい勉強してた。それでもやっぱり文系脳で、解らない問題も多かった。 そこで私は数学が得意な入江に勉強を教えてもらうことにした。入江は、快く受け入れてくれて、真面目に教えてくれた。初めのうちはただ勉強を教え、教えて貰うだけの仲だった。でも 教えて貰ううちに、合間合間に雑談もするようになった。 入江は誰にでも同じ態度で、初対面相手でもすぐに仲良くなれるような性格だ。
当時の私は精神的に不安定で、仲の良い友達にもどこか距離を置いてるような人間だった。それでも、そんな私にもいつも笑って話してくれて、私の話す話にも楽しそうに聞いてくて、私はそれが嬉しかった。 そんな風にだんだん距離も縮まり、バカ話もするほどになったある日の放課後、いつも通り数学を教えてもらっていたら、漫画の話になった。
私は漫画も読むしアニメも見るいわゆるアニオタだったけど、正直入江はそういうのに興味ないと勝手に思ってたからびっくりしたのを覚えてる。 ちなみにオタクになったきっかけはテニプリ。白石蔵ノ介が好きです。 入江「何読んだりするの?」
そう聞かれた私は内心困った。
当時のクラスにはアニオタはいたけど、テニプリに詳しい人はあんまりいなかった。
相手が知らない物を言うのって私的に結構言いづらいもので、「あー知らないやー」ってなって会話が終わるのが苦手。だから今回も、どうせ知らないやろって思いながら、「テニスの王子様とかかな〜」って言った。
でも、そしたら入江はあー!と声を上げた。 入江「テニプリか〜。俺白石が好きだった。」
神かと思った。 それまでちょっと馬鹿話できる数学教えてくれる友達としか思っていなかったのに、急に仲間意識が芽生えた。同士だと思った。
こいつ…数あるキャラの中で白石を選んだ…だと?やるじゃねぇの…!
入江がテニプリ知ってたこと、推しが一緒だったことにテンションぶち上がった。 私「え!私も白石が一番好き!」
入江「いいよね白石。地味だけど、一番テニスしてる」
私「わ、わかる〜〜〜〜!てか漫画とか読むんだね!意外!」
入江「読むよwwwワンピースとか全巻持ってるwwww」
私「すご!!!!他には?!」
入江「ん〜なんだろ…あー、Dグレーマンとか」
私「クロス元帥推しです」
入江「かっっっこいいよな!!!」 それからも読んでる漫画とか、好きなキャラとか被りに被って勉強どころじゃなかった。もうテンションマックスで大興奮。まさかこんな近くに同士がいたとは!
その後はもう勉強ほったらかしで漫画の話で盛り上がった。
気付いたら見回りの先生が戸締り確認してて、教室閉めるからって追い出された。もっと話したかったけど、仕方ないから私たちも帰った。 どうでもいいけどその日、家に着いてLINEを開いたら入江からメッセージが来てた。
入江「ワンピース全巻親に売られてた」 見てる人いるのかな?ちょっと一人で恥ずかしくなって来たwwまあいいやww わ!よかった!見てる人いた!ありがとうございます!
その日以来急激に私と入江は仲良くなった。学校ですれ違えば手振ったり、ラインしたり。もう毎日が楽しかった。
それからも、好きなものが被りに被ったり、考えてることが一緒だったり、笑いのツボが同じだったりと、私と入江は似ている点が多かった。
入江と話すのは楽しいし、入江と話してる時はずっと笑いが絶えなかった。
いつの間にか、勉強を口実に入江と話すために放課後残るようになっていった。 ありがとう!続き書いていきます!
ただその時までは「異常に気の合う友達」として好きだった私に事件が起きた。 その日は私は一人で勉強していた。確か理系の人の特別授業かなにかが開かれていたんだと思う。私以外の3人は全員理系だったから、私は自分の教室で勉強していた。
黙々と勉強していると、授業が終わったのか私のクラスの扉が開き、入江が入って来た。 私「おつかれー。終わったの?」
入江「終わったー。ねえ聞いて、俺起業するwwww」
私「えwwそうなのwwwなんの事業?」
ロッカーを漁りながら笑う入江に、私はちょっと小馬鹿にしたように聞いた。
入江「耐震の会社wwwwイタリアで起業するwwww」
私「なんでイタリアwwwww」
入江「ほらイタリア最近地震多いから、日本の耐震技術でイタリアの建物強くするwwww」
特別授業で疲れてるのか、めっちゃ笑ってた気がする。それがおかしくて私もすごい笑ってた。 私「がwwwwんwwwwばwwwwっwwwwてwwww」
入江「なに言ってんのwwww宮田さん秘書だよwwww」
私「は????wwww無理wwwwイタリア語わかんないしwwwwメルシーしかわかんないwwww」
入江「いやそれフランス語だしwwwwwwww」
私の頭の悪さが露見して、笑いが止まらなかった。たぶん疲れてたんだと思う。
そんな感じでずっと笑ってるうちに、だんだんと落ち着いて来て私は再び勉強に取り掛かった。入江は未だにじわじわと笑ってた。そんな入江に、笑いすぎ、と言おうとした時だった。 「はーっ、俺こういう人と付き合いたいなー」
ドキッとした。 今まで恋愛をしてこなかったわけじゃない。それでも、いつも片思い止まりで友達止まりな私は恋愛にうんざりしていた。
好きになったって、付き合えるわけじゃない。結局は友達のまま。もういい加減、報われないことは分かっていた。
私「ははは」
だから私は入江の言葉を間に受けなかった。 ここで間に受けてはいけない。今までもあったじゃないか。そういう冗談を真に受けて、痛い目にあってきたじゃないか。私はそうやって、恋愛を避けてきた。
それでも、入江の言葉が離れなかった。 それからというものの、別に困ったことはなかった。ギクシャクするわけでもないし、あっちゃんも俊介も一緒に勉強していたし、みんなでワイワイと真面目に勉強していた。
たまに学校外で集まって、ご飯食べてから勉強したりもした。それが楽しかった。
そんな中、あの日の入江の言葉が私の中から薄れて、消えかけてた頃だった。また事件が起きたのだ。 放課後勉強をしていると、私のクラスの吹奏楽部の女の子が嬉しそうに教室に入ってきた。見た目がふくよかなので、以下フクちゃんとする。
フクちゃんはパワフルでめちゃめちゃ元気。噂好きで、人類皆兄弟みたいな子。
だから、机をくっつけて一緒に勉強してる私と入江を見て、新しいおもちゃを与えられた子供のような笑みで近寄ってきた。 フク「なに一緒に勉強してんの?」
私「うん。数学教えてもらってる。」
フク「へ〜。あっ、もしかして…!」
フクちゃんの言いたいことはすぐに分かった。めんどくさくなる予感がした私は笑って否定した。 私「違うよ。勉強教えてもらってるだけだって。」
フク「でもでも、じゃあさ、正直入江のことはアリ?ナシ?」
私「ええっ…」
チラリと入江を見ると、気にしていない素振りをしていたが、めんどくさい気配を察しているようだった。
正直入江のことは良い人だと思うし、アリかナシか聞かれたらアリだけど、それを言ってめんどくさくなるのは目に見えている。
でもナシといったら、入江を傷つけるかも、なんて余計なお世話とばかりに悩んでいると、フクちゃんは標的を入江に変えた。 フク「じゃあじゃあ!入江は?宮田はあり?ナシ?」
本当にやめろよ…って思ったのと同時に、入江がなんて答えるのか気になった。しかし入江は笑って「ノーコメントで」としか言わなかった。
この事件はただこれだけで終わりなのだが、のちにこれが「フクちゃん事件シリーズ」になる。 フクちゃん事件2が起こったのはそれから1〜2ヶ月経った時だった。
吹奏楽部を引退し、部活のなくなったフクちゃんは私と入江が勉強していると、寄ってくるようになった。もうしつこいかもしれないが、その日も入江と私は勉強していた。 フク「ねえねえ、2人は付き合う可能性あるの?」
フクちゃんは楽しそうにそう聞いた。お前勉強はしなくていいのか?
私はその問いを無視し勉強に集中していると、私よりもからかいがいがあると思ったのか、入江に集中攻撃を食らわせた。
最初こそ笑ってやり過ごしていた入江だった。
しかし、何度か質問されると、「あるよ」と答えた。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています