廃棄委託のソフト4万3千本横流し、業者を初摘発




 廃棄処分されたはずのパソコン用ソフトが、東京・秋葉原の中古ショップに大量に
出回っていることがわかり、神奈川県警捜査2課と川崎臨港署は13日、産業廃棄物
処理業者の横浜市鶴見区東寺尾東台、水野義弘(50)と同市港南区上永谷、安部
重美(46)両容疑者を背任の疑いで逮捕した。廃棄ソフトの横流し事件が摘発された
のは全国でも初めて。

 調べによると、2人は一昨年8月、運送会社「東芝物流」(本社・東京都港区)から
ソフトの廃棄処分を委託されたが、そのうちの一部計約4万3000本をブローカーらに
横流しした疑い。これまで処分を委託された計約15万本のうち、秋葉原の中古ショップ
など7、8店で約10万本が出回っているのが見つかっており、東芝物流はそれらを
約1億円かけて回収した。

 横流しされたのは、ソフト開発・販売会社「ソースネクスト」(本社・東京都中央区)が
開発したタイピング練習用ソフトや携帯電話のメモリー編集用ソフトなど。

 新製品が発売されたため、東芝物流が廃棄を頼まれていた。旧製品のソフトは中古
ショップなどで格安で販売されていた。