「幻影城の時代」が「完全版」に至るまで
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同人誌版「幻影城の時代」は2007年4月上旬に、執筆してくださった方々に収支報告をお送りし、
いったんケリがつけられました。
「幻影城」に関する企画は、それ以降、本多正一さんが主体になって立てられていきました。
2007年5月27日に古書会館「アンダーグラウンドブックカフェ」で開催された権田萬治さんの「幻影城の時代トークショー」、
2008年9月13日に学士会館で開催された「島崎博さんをお迎えする会」、
9月16日からギャラリーオキュルスで開催された「幻影城の時代展」などのイベントが主なものになります。
そして2008年12月に講談社から「幻影城の時代 完全版」が刊行されることになりました。
同人誌版「幻影城の時代」は「幻影城の時代の会編」ということになっていましたが、
講談社版では「本多正一編」になっています。編集名義を変えたいという話があったのは、
2008年2月25日のことでした。編集の責任者をひとりにしたいという講談社側からの申し出でした。
名義変更の話をいただいたとき、私にはまったく違和感はありませんでした。
講談社版「幻影城の時代 完全版」は本多正一さんの編集により大幅な増補がなされていますが
(完全版で割愛された「島崎博の仕事リスト」も本来ならば収録される予定でしたが、
ページ数の関係上見送られました)、それだけではなく、ここまでの経緯で述べてきたように、
同人誌版「幻影城の時代」から、本多正一さんが中心になって「幻影城の時代」の編集が進められてきた、
といってもいいすぎではないのです。
2004年3月に「小林文庫の新ゲストブック」に島崎博さんの消息をご紹介した
(あるいは1997年5月にウェブサイトに「幻影城」目次リストを公開した)ことをきっかけに、
ここまで大きなムーブメントに育ててくれた、岩堀泰雄さん、石井春生さん、
そしてなにより本多正一さんに心より感謝したいと思っております。