大自然の中にとある旅館がある
天然温泉で料理もおいしいが、暗澹たる社会情勢の影響か、あまり経営状態は好ましくない。
主人公「たろう」は経営改善にとりかかるが、画期的かつ粗利が求められる策に苦心する。
たろうは以前から恋愛、あるいは結婚の理想の形について究明していた。
一つ、好きなもの同士で結婚しても、ずっと一緒にいると相手を嫌いになってしまうこと
離婚の原因となる恐れに、価値観の相違や性的魅力の関心欠如など挙げられるが
結局誰とどこで一緒に過ごそうが、他人と一緒に暮らすストレスというのは必ず発生してそれが主たる原因になるのだ。
二つ、家事についてである。共働きが当たり前の時代、家事もまた強いストレスである。仕事先から帰って家事をする妻の
ストレス、あるいは夫婦当番制にしてもストレスがまとわりつく。これもまた解消しなければいけない問題だと考えていた。
たろうはストレスで離婚することはあっても、寂しくて離婚することはないだろうと考えた。
同居しなければ、結婚生活が続くのではないかと考えたのである。そして夫婦の間から家事をなくすこと。
そこで、旅館を改装して、50室の個室をつくり、25組50人の夫婦を、それぞれ個室に割り当てる
食費光熱費家賃こみで15万(夫婦一組)に設定して、旅館のサービスが生活を全てサービス。。温泉も入りたい放題!
もちろん、空部屋が目立つこの崖っぷちの旅館にとって、毎月固定収入が得られることによって経営の改善も図れるのである。
二つのストレスから解放された夫婦は本当に幸せになれるのか実験するのである。