いくら実力だ金だ努力だと言っても、一人で食べきれるわけがないものを、一人の人間が独り占めして他の者を飢えさせるようなことがあっていいはずがない。
それが今の世の中では、おかしいと言ってもまともに相手にされない。
実力で得た結果だから何が悪い? とくるわけだ。
これは怠けている者にもまじめにやってる者と同じくらい稼がせろとかいう意味とは違う。
力に任せて過剰に独占する行為がなければ、底辺の者も自助努力でそこそこ食っていける、という意味だ。
これが小説を書く動機だ。
つまり、社会に対しての怒りだ。