有り体に云ってこの頃のこの業界に進んでいることとは
日本の近代小説の自死だろう

西洋に発した近代を受けた本邦のこの分野を
ここまで何とか持たせては来たと云うものの

肝心の本家がとうの昔に行き詰まりを来たし
発展を放棄せざるを得ないという事態に立ち
至っているというのでは最早は如何ともしがたい

俄かの話題を浚いながら確実に読者(愛好者)を
削り落としてゆくということ

これは日本近代文学の二大傑作
『人間失格』と『こゝろ』に読むべき
近代(性)の抹殺の実施されつつあるということである

日本の文学は終始一貫この西洋近代(小説)の本性を
否定しよう態度を変えてはいない◎