多くの人が間違ってるんだけど、それをひとつ書いてみます。

たとえば、――私は高宮大地。皆からはダイチって呼ばれてるの。私の話を聞いてください。――
一人称の文章の原則を一言で表すなら
自分の視点で見えたもの感じたことを自分の感じたように書く。
地の文では、あくまで主人公が自分の目で見た事を、自分の言葉で書く必要がある。
この場合――私は高宮大地〜――の文章は、自分の視点で見た事ではなく
読者への語りかけの文章になってしまって良くないです。
これを書き直すなら、例えば
――私は、高宮大地なんて男の子みたいな名前のせいで小さい頃よくいじめられた。
だから、『大地』が好きじゃなかった。どうしてこんな名前にしたのかと、親を恨んだりもした――というような文章にしたほうがいい。
ワナビや一部のプロ作家ですら、このニュアンスがわからない人が大勢いる。