「ササクレ隊長!通信によると、べーダイン星人が当艦に浸入したようです!」
「べーダイン星人?あの地球人そっくりに化けるというあれかね」
「はい、そのべーダイン星人であります!」
「地球侵略を目指している極悪宇宙人のあれかね」
「はい、そのべーダイン星人であります!」
「これは厄介なことになったな」
「トロマ隊員、さっそく艦長に報告だ」
「はい」
「艦長。べーダイン星人が当艦に浸入したようです」
「なに!、べーダイン星人だと!ササクレ隊長、それは本当か?」
「まだ確認は出来ていませんが……、なあ、トロマ隊員」
「ええ、ですが、当艦の乗組員の誰かに化けているものかと思われます」
「う〜ん。乗組員に化けたべーダイン星人を見つける方法は何かないのだろうか」
「ササクレ隊長、トロマ隊員、なにかないかね?」
「これはどうでしょうか?」
「なんだね、トロマ隊員」
「艦長。君のナハナハについて質問してみてはどうでしょうか?」
「君のナハナハとはなんだね? トロマ隊員」
「はい、艦長。今、話題の視聴率100パーセントの大河ドラマであります」
「ササクレ隊長も観てますよね?」
「うむ。あの主題歌が耳に残ってな。ぜんぜん善人!ってやつ」
「地球人なら君のナハナハについて知ってるはずですが、べーダイン星人なら知らないかと」
「たしかに……、トロマ隊員の言う通りかも知れん。艦長はどう思われますでしょうか?」
「なるほど、それはいいアイデアだ!さっそくはじめたまえ」
「はい!アイアイサー」
数時間後……。
「どうだったかね?」
「それが艦長……、乗組員全員に質問したのですが皆、君のナハナハに詳しい者ばかりで該当者はいませんでした」
「そうか、それは御苦労」
「おそらくべーダイン星人は乗り込んでいないのだろう」
「そうだといいのですが……」
「う〜ん」