「鍵置いてくから、まだ寝てていいよ」
「ああ、ありがとう。でも帰るとき、鍵はどうしたらいい?」
そうね、女は少しだけ考えて言った。

「じゃあ、、お店の地図、書いておくから好きな時に届けに来てくれる?」
ああ、分かったよ、そういいながら女を後ろから抱きしめた。
まだ乾ききってない女の黒髪が、酒の火照りの抜けない胸に冷たく心地いい。
「えっ、何?ちょっとどうしたの?」
「髪、綺麗だなって思って。また、したくなっちゃった」
「駄目、仕事に遅れちゃう」
「お願い。2分で済むから」
女は笑いながら振り向いて言った。
「そんな短いのは嫌」
「じゃあ5分」
馬鹿、そう女はいい、まだリップの塗られていないくちびるを差し出した。
少しジンライムの香りを残した口づけを交わした後、二人はベッドに戻り、お互いの欲求を快感へとエスコートして行った。