自分はまだホームページに公開されてる冒頭しか読んでない。
いずれ読むつもりだけど、現時点での感想、というか予想は、
正直なところ、どちらにもあまり期待がもてないなと……
「蛇沼」は冒頭から描写がごちゃごちゃしていてぎこちないし、
「百年泥」は根本の設定に無理がありすぎる。なんせこの女性主人公は、
彼女の名義と国保のコピーを悪い男に利用されて、サラ金から多額の
債務を負い、その返済を元夫に相談したところ、チェンナイの仕事を
紹介されるわけなのだが、これはどうも奇妙な展開といわざるをえない。
こんな問題は、弁護士に相談すれば解決する話だからだ。
あたりまえのことを、あたりまえにやれない主人公の話って、
結局のところ、なかなか共感できないし、読んでいて苛々することが多い。
ただ、「インドの洪水」っていう題材がネタとして魅力的なのはまちがいない。
純文学とはいえ、やっぱり読み物としての魅力は重要だよな。