>>621
推理小説には非常に多い形式なので探せばいくらでもあると思います。
ホームズしかり、横溝正史の金田一シリーズしかり、ポーしかり。
なぜそうなるのか。推理をするというのは常人には不可能なので、
主人公を天才にするのは推理ものでは当たり前です。
ですが、その天才性を読者に知らしめるためには、
何もかもを当然のように理解する主人公一人だけでは成り立たないのです。
まず、常識を持った普通の人間である脇役を主役にし、
主人公がどれだけ普通の人間とかけ離れているか、それを語る必要があります。

そうでないと、普通の人間はこう考える、だが私はこう考える、と書く必要があり、
ナルシストどころか、いないはずの読者に向けて一人で会話する人間を書かなくてはなりません。
そんなものは小説ではないといえます。

なぜそんなことがわかったんだ? と主人公に尋ねて、
君は本当に頭が悪いね、と言われてしまう相手が絶対に必要になってくるのです。
そうでなくても、周り中の人間が主人公に驚かされるのは当たり前です。
だから全ての推理小説は、脇役があって成り立っています。

推理小説をもっと読んでから質問して下さい。
読みやすくかつ面白いものがよければ、桜庭一樹のGOSICKをお勧めします。
それから王道中の王道、シャーロックホームズシリーズ。
そしてモーリスルブランの怪盗ルパン。ルパン三世じゃないですよ。面白いけどね。
あれも、最後の「海底奇岩城」で相方にあたる探偵が出てきますし、結局は相手あっての怜悧さ、犀利さです。
当たり前だよなあ?
基本から入るのは物事の最も重要な要素ですよ。
アドガー・アラン・ポーは、世界で初めて推理物を書きました。
そういう意味では、「モルグ街の殺人事件」をあたるのもよいでしょう。決して悪くありません。
好みが合うならアガサ・クリスティなんかも有名ですね。碌に読んでいませんが。
後は江戸川乱歩、横溝正史、これだけ読めば推理小説通と名乗ってもいいのでは?
私は部分的に濫読しているだけで通ではないですよ。