タバコはもともと戦費を稼ぐために大量生産されるようになった。
これは世界各国同じで、常習性があるので安定した収入源にもなった。

日本でも日清戦争、日露戦争において大いに役立った。
そして当時の宣伝媒体は新聞と出版物で、
新聞記者や作家らは広告塔として利用された。
だから古い映画などで煙まみれの編集室などが描かれている。

芥川龍之介もタバコの中毒者となり、
ヘビースモーカーにありがちな理由で自殺してしまった。
タバコが自殺を誘発させるのがわからない時代だったので、
自殺者が増えても理由わからず、逆に神秘性を帯びていた。
当時はフィルタの機能も低く有害物質が多く含まれていたので、
作家や哲学者などに自殺が流行っていた。

そういった知識のない厨房が
文芸にタバコのイメージを想起させるが、ただの無知なだけである。
芥川龍之介を殺し、日本文学を停滞させたのは、タバコである。

今、世界各国で禁煙運動の流れにある。
それは喫煙者が年を取ると、
必ずと言っていいほど何らかの病気を発症するからである。
喫煙者の医療費が若者世代への大きな負担となっている。
喫煙習慣をやめた地域、諸外国の医療費が下がってきている事実をもって
それは科学的データとしてちゃんと裏付けされている。