数年前の話しだが、当時俺は繁華街近くのマンションに住んでいた。
仕事の関係で帰りが遅くなることが多いのだが、繁華街を通ると
酔っ払い集団が道を塞いでいる事が多く、とっとと帰りたい俺は
人気の無い裏通りを通る事にしていた。あるときの帰り道、向こうから
おっさんが半ベソで歩いてきた。そして直ぐに理由が分かった。
先でヤンキーが八人ウンコ座りして通行人からカツアゲしてるのだ。
俺が近づいた時には二人ほどカモが捕まっていた。

走り去りたいのを我慢して精一杯の虚勢を張ってそのままの
ペースで歩き去ろうとした。あとから二人追いかけてくる。
「ちっとカネ貸してくんねー」無視「殺すぞテメー」無視
なんとか切り抜けた。家に帰ると直ぐに警察に通報した。

数日後、休日の昼買い物に出かけた。ところが奴らに会ってしまった。
その中の一人がこっちに来た。奴らの中で最も体が大きく凶暴そうな面構え、
絶対に前科持ちだ。「殺すぞコラッ!」目を血走らせながら奴は言った。
こちらは昼間に幽霊を見たような感じで驚きと恐怖で固まってしまった。
ややあってペッとツバを吐きかけ奴は去って行った。

地元でヤンキーと関わってはいけない、お勉強系のモノ覚えは悪いが
一回関わりあいになった奴の容姿は数日後でも絶対に忘れない、
それがヤンキー脳だ。