警備員♪私がやったのはお昼でした。2回か3回でやめちゃったんですよ。
情けないようですが初日で音をあげた。勝手ながら決定的に適性がなかった。
楽だし短時間だし、人に気を使う必要もない仕事のはずだったんですけど
あのときは耐えられなくて叫びそうになっちゃった♪
とにかくね、なーんにもしないでただ立ってる仕事だったんですよ。

はじめ私はてっきり、あのピカピカ光るライトセーバーみたいなのを持って
「ルーク…フォースを使え…フォースを使え…」って、行き交う車に
ホイホイ魔法をかけるオシゴトのつもりでいたら、現実はカカシ業務。

目の前でまったく何もおきない、視界に動くのは鳥と雲ばかり。なのに
背後には人目があって、だからお人形みたいに立ってなくちゃいけない。
人生であの時ほど、お地蔵さんの心持を察したことはありません。

私、週2、3回くらいはやる心づもりでいたんですよ。しかもヤル気満々で。
でも初日のその半日が永遠に思える長さで。長いの長くないのって、
あのとき立ってたから今も生きてますが、もし間違って座ってたら私は
あのとき即身佛になってた筈です。

おそらくわが人生で最も精神的に辛かった賃金労働があれです。

以後私は、どんだけ渋滞になってても、交互通行の警備員さんにイライラ
することはなくなりました。目があったら会釈をする。
あの人たちは全員、退屈を克服した超人、達磨さんみたいな哲人です。
たいしたものだと思いますよ。ありゃ大変なシゴトです。