3年生の時の夏休みの自由研究の話なんだが
河原とか家とかその辺の池から適当に
さらってきた石を割ったり磨いたりして
種類、特徴、分布とか2週間くらいかけて
図鑑で調べてまとめた奴を提出したんだ。

当時はネットとか無かったしすべて
自分の足でまわって調べた。
石の加工は夏休み中に開いてる工房を調べて
親に電話して貰って、プロのおじさんから
色々話を聞きながら加工の様子をまとめた。
好奇心の満たされる実に有意義な夏休だった。

発表会ではフィルムケースに石を入れて
標本としてクラス全員に順番に回した。
夏休み半分もつかって研究したのに
担任の反応や評価は薄くコメント無しで
花丸のスタンプが押された。

デパートで買ってきたカブトムシを7日間死ぬまで飼っただけのヤツは金色のバッジとリボンをつけてもらっていた。

ゴミ捨て場から無許可で集めた空き缶や
ペットボトルでロボット作ったやつは
何故か環境への貢献が素晴らしいとかで
ほかのクラスへもまわされていった。

俺の石の標本が自分の手元に帰ってきた時には明らかにいくつか中身が抜かれており
アラビックヤマトのりを入れられた物もあった。先生はしらない、覚えがないとしか言わなかった。
写真はチョークの粉が張り付いて払っても取れなかった。