「ここラブホの駐車場だよお!」と声を上げるその娘、慌てて出ようとする俺。
しかしその娘は続けて「(ラブホ)行くかあ?あたしは寝ちゃうけど!」と言い放つんだ。
俺は当時付き合っていた女がいて、その娘も俺が彼女持ちだと知っていたから、そんないい加減な男だと思われたくないと考えてしまい、「いいよ(行かなくて)」ととっさに答え、車をその駐車場からだしてしまったんだ。
その後はしばらくドライブしてその娘を自宅近くまで送り解散。
ラブホに行かなかったことが原因かは知らないが、その後音信不通になってしまった。
あのとき素直にラブホに入っていたら…と考今でもえると死にたくなる。
当時のバイト連中の中でも可愛くて他の男社員やバイトからも人気があったのに誰一人落とせなかった娘。
その中にあって一番親密だった俺。
それが、その娘とラブホに入れるチャンスが降って湧いたのに、自らの愚かさにより不意にした俺。
俺がその娘に気があることを知っていて密かに応援してくれていた病死した契約社員がくれたラッキーだったかも知れないのに、俺は。

悔やんでも悔やみきれない思い出だ。
一生涯後悔しながら残りの人生を過ごすことになろう。