http://www.bbc.com/japanese/43889476

カナダ・トロントで23日、バンが歩行者を次々とはね、10人が死亡し、15人が負傷した事件で、アレク・ミナシアン容疑者(25)が犯行直前にフェイスブックに投稿していたことが分かった。

投稿では、2014年に米カリフォルニア州で無差別殺人を行ったエリオット・ロジャー容疑者(事件時に死亡)を称賛し、インターネットの女性蔑視グループに言及していた。

警察は事件後、現場から少し離れた路上でミナシアン容疑者を発見。しばらく強い調子でやりとりした後、逮捕した。
同容疑者は白いレンタル・バンで故意に歩行者をはねたとみられている。

ミナシアン容疑者はフェイスブックに「インセルの謀反はすでに始まっている!全てのチャドとステイシーを倒してやる!最高の紳士エリオット・ロジャー万歳!」と投稿した。

「インセル」は米掲示板サイト「レディット」上のグループで、インボランタリー・セリベイト(Involuntary celibate、不本意の禁欲主義者)の略。
若い男性が性行為経験のないことや性的魅力の欠如について話し合い、それらの問題で女性を非難している。
「チャド」と「ステイシー」は、インセルの参加者が蔑視する魅力的で手の届かない男女を指している。
エリオット・ロジャー容疑者は「インセル」の参加者で、カリフォルニア州アイラビスタで刃物や銃で6人を無差別に殺害した。

フェイスブックは、この投稿がミナシアン容疑者自身のものだと確認している。
トロント警察のグレアム・ギブソン警部は24日に開かれた記者会見で、事件の死傷者は「圧倒的に」女性が多かったと説明した。被害者は20代から80代までと幅広かったとしている。