「新スレも立ち、また俺の出番がやって来たぜ…。横山の兄貴、どうか俺を見守って
やってください」
と墓前に花と線香を手向け、目を閉じ手を合わせ「よし!」と気合を入れて立ち上がっ
たタイミングで、首から下げたアイワのラジカセのPLAYボタンを押しこみ、「神奈川
水滸伝」のあの荘厳で豪快なイントロが始まった瞬間、斜め上の空を見上げ、決意も
新たに口元を引き締め、稲穂の紋付き羽織袴姿で墓地を歩きまわる稲原ゴルゴ