沖縄が日本固有の領土ではないことは1871年(明治4年)に日本政府が全国一斉に行った廃藩置県を例に挙げても証明できる。
その証拠に廃藩置県は琉球にだけは行われなかった。
なぜなら1871年(明治4年)の時点で琉球は「藩」どころか日本の領土ですらなかったから。
「廃藩置県」という言葉は学校の歴史の授業で習うからだれでも知っているだろうが、実は琉球では1872年に日本政府が法的根拠もなく「廃国置藩」を行ったという歴史的事実がある。
「廃国置藩」とは読んで字のごとく「国を廃して藩を置く」ことを意味する。
すなわち日本政府は1872年にそれまで日本の領土ではなかった琉球王国を廃して琉球藩としたのである。
ただし、この一連の出来事は当時の琉球王府には一切知らされず、日本政府が勝手に「琉球藩」と呼んだにすぎないことを付け加えておく。
このような「廃国置藩」は琉球以外で行われなかったのは当然のことで、前近代に「藩」と呼ばれた地域は琉球王国のように「国」ではなかったからだ。
このような歴史的事実を一つ一つ紐解いていくと琉球史を知らない人でも沖縄が日本固有の領土ではないことが理解できるだろう。