>>731
Z 7を手にしたときの印象は「しっかりとしたグリップでホールド感がいいな」というものだった。
シャッターボタンと同軸に設けられた電源スイッチを入れるとクイックにカメラが起動し、
高精細で見やすいEVFに被写体が浮かび上がる。オートフォーカスもとても高速で快適である。
心配していたバッテリーの持ちは杞憂に終わった。
公式スペックは「ファインダーのみ使用で約330コマ」となっているが、
「画質優先JPEG」に設定して普通に撮り歩いたところ、約500コマ撮影してバッテリーは
ようやく50%になった程度。約1000カット撮影してもバッテリーのアイコン表示が
それより変わることはなかったのだ。使用環境によって差が出ると思うが、これには驚いた。
バッテリーの持ちには定評のあるニコンのカメラだけあって、「D850」から取り出して持参した
バッテリーを使うことはなかった。
交差点を渡りながら停車していた観光バスを撮影。
電源オンで瞬時に立ち上がるので、とっさの撮影にも強い。
オートフォーカスも高速かつ正確だ。
起動が遅いフルサイズミラーレス機がもどかしくなってくるほどである。
そして何よりも驚いたのは、Z 7の画質である。
新採用の「Zマウントシステム」、新映像エンジン「EXPEED 6」が生み出す絵は超絶だ。
それは2017年にレビューしたD850の衝撃を上回る。
「NIKKOR Z」による絵は画面中心はもちろんのこと、その隅々まで実にシャープ。
伸びやか、そしてから。その素晴らしい写りを得る場合、
D850ではじっくりと撮ることを要求されるシーンが多かったが、
Z 7の場合、効果の高い5軸のカメラ内センサーシフト式VRによって、
よりイージーに撮ることが可能だ。
なお、マウントアダプター「FTZ」だが、
手元にあったマニュアルフォーカスのオールドニッコールレンズ、
オートフォーカスのニッコールレンズともに問題なく動作した。
「NIKKOR Z」は当初3本しか提供されないが、これなら使用レンズに困ることはなさそうである。、
Z 7はニコンの新システム第1弾として、
「小型軽量」「画質」「使い勝手」「信頼性」を見事にまとめ上げた1台となっていると感じた。
ズバリ、「欲しくなったカメラ」である。
https://trendy.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/1059806/082700062