乾貴士は高校の部活出身で、Jのユース出身ではない。
出身クラブも横浜マリノスの入団翌年に期限付き移籍でセレッソ大阪へ。
ここで大ブレイクし、移籍翌年の2009年には完全移籍。
ここに2011年7月まで在籍したが、香川や柿谷のような生え抜き選手ではない。
柴崎や大迫、原口のように、海外移籍後も出身クラブのサポの厚い支持がある選手じゃない。
セレサポも香川や清武、柿谷、山口に比べれば、乾に対してはどこか外様に対する扱いが感じられる。
やはりドイツ移籍時のクラブとのゴタゴタがいまだに尾を引いているのか。
そんなこんなで、乾貴士は日本人サッカー選手の中では珍しい根無し草的な匂いがする。
そういうことも、マスメディアが敢えて扱いを避けてきた所以なのか。
リーガ移籍でWOWOWがかなり好意的に乾を取り上げるようになり、バルサ戦でのゴールもあって大手マスメディアの扱いもだいぶん変わったように感じていた。
乾の出身である滋賀県の地元紙である京都新聞も、最近は必ずエイバルの試合結果を載せ、乾貴士(野洲高出)と地元出身選手であることを強調するようになった。
それでも、やはり代表での出場時間が少ないせいか、あるいは別の選手をプロデュースするために、敢えて乾を扱わないように特別な力が働いているのか、今回のバレンシア戦でのゴールは過小評価されているように思える。
2013-14シーズンのフランクフルト2年目の乾は、今の原口よりもまだリーグ戦に出場していたと思う。(1年目33試合6ゴール、2年目14試合0ゴール、3年目27試合1ゴール)
それでもザックはブラジルW杯最終選手選考で乾を落選させた。
ザックが今も監督をしていたら、来年5月、原口はロシアW杯に落選するのだろうか。
しかし、あのキリンの気持ち悪いCMを見ると、見えざる何かが蠢いている気がしてならない。