80代爺「かっぱえびせんの‘やめられない、とまらない!’のキャッチフレーズはワシが育てた。だからカルビーは
ワシに1億5千万円支払うよう裁判所に訴えた。でも決してお金目当てじゃないんだから勘違いしないでよね。」

デイリー新潮 2017/12/13

1964年の発売以来のロングセラー「かっぱえびせん」。そのお馴染みのキャッチコピーをめぐり、生みの親が
カルビーを訴えた。「えびせんをつまみながら、企画を考えていました。一袋目を食べ、もう一袋を開けようとした時、
“思わず手が出る やめられない とまらない”といったフレーズが閃いたのです」

と語るのは、当時、かっぱえびせんのCM制作を請け負った広告代理店「大広」の元担当者・日高欽治氏(80)である。
このCMは広全国放送されると、かっぱえびせんはカルビーの大ヒット商品に。
だが、件のコピーの発案者は長らく不明とされてきた。

それを知った日高氏は、2010年にカルビーに手紙を送り、同社の東京本社を訪問。
“誕生秘話”を披露すると伊藤秀二社長は感激し、社内報に載せるための写真撮影もあったという。
ところが、後にCMを別の会社が著作権登録していたという理由で、社内報への掲載は見送りに。
さらには、社長との面会後に放送されたテレビ番組や新聞記事では、“コピーは社員が考えた”と紹介されていた。

これに怒った日高氏は、名誉を傷つけられたとして今年7月に東京地裁に訴えを起こした。
「自分に著作権があるとは思っていません。ただ、テレビ番組や新聞を見た人は、どう思うか。
私が嘘をついていたと思うはず。それはクリエイターとして堪えがたい」

損害賠償請求額は1億5000万円だが、これは金額がないと裁判にならないといわれたためで、
「お金が欲しいわけではありません」と日高氏はいう。