家の父が会社に入社したての
新入社員だった頃に母は姉の
小料理屋で働き出したらしい。
その小料理屋に父が同僚の人達と
通うようになって、父はお店で働く
母に一目惚れしたみたい。
んで、姉が新しいお店を他の場所に
出すってことになって、常連の人達に
日頃の感謝と新装開店についての
お葉書を出したんだって。
それを純粋な父がラブレターみたいに
過大解釈しちゃって、
新しいお店に通いながら母にアプローチし出したらしい。
ただ、家の父は熊みたいな人で弁慶ちゃんって呼ばれてたんだ。
女性経験もほとんどゼロ。
母はそんな父のことが全然タイプじゃなかったんだって。
デートに誘われるようになってもお店の常連だからと行きはしても、
姉も必ず同伴させる事を条件に
3人でデートしてたらしい。
時には、居留守を使ってまでも
迎えにきた父に会いたくなかった。
それでも父は文句の一つも言わず
ひたむきにデートに誘い続けた。
多分、父も見た目でなんとなく
好かれてないのは分かってたかも。
けど初恋の母を諦められなかったみたい。
ある時、見兼ねた姉が母に
「見た目だけで判断するのはよしなさい。弁慶ちゃんはあなたのことを本気で好きなんだから、見方を変えてみたらどう?」って言って、母もその言葉で父のことを少し見直してみたらしい。
不器用なりに一生懸命な父の姿をちゃんと見るようになった母は、だんだんと父に恋心を抱いていったんだって。そのうちに、デートも3人じゃなく2人でするようになって、正式にお付き合いをして5年目に結婚した。
今は見てるコッチが恥ずかしくなるくらいら仲がいい。
俺たちが自立したら2人で喫茶店を開業したいらしくて、夢にむかって楽しそうに計画を練ってる2人を見てると
嬉しくなるんだ。長文&駄文失礼しました。