世の中にはたった二種類の服しかない。変わる服と変わらない服とである。変わる服とは流行に翻弄される服であり、変わらない服とは時代を超えて人びとに愛用される服である。機能優先の服、伝統尊重の服。表現を換えるなら、美しい服に対する正しい服とも言えるだろう。そして紳士というものは常に正しい服のほうを好むものなのだ。