隣に全裸の女が寝ていた。
まっ平だ。ありえない。ありえないんだ。
彼女には女性にあるべきソレがなかった。
こいつ男だ!
受付が男になっちまった!
すっかり頭はパニック状態になっていた。
見るからに怪しいやつだ。俺は仕方なくコイツの持ち物を調べたさ。
セイラ?
それがこの男の名前か。
俺は会計を済ませて逃げ出したよ。
それからどうなったのかはわからない。
あのまな板がどこの誰だったのかも。
けれどあの日以来、俺が受付を見掛けることはなかった。
まるで最初から存在しなかったかのように……。