ここまでの内容で異論はあると思う、つまり
「消したのは最初のDメールじゃないのか」ということ
しかし、そもそもゼロα世界線では最初のDメールは存在しないと見るべき
岡部倫太郎の主観は常に一つであり、ゼロα世界線の過去でその世界線の岡部倫太郎がゼロオカリンとほぼ同じ行動を取っていたとしても、
彼の主観がゼロオカリンと同じくβ世界線からの移動を行っていると考える必要は無い
例えば、概念上の存在として当然ながら鈴羽の跳躍が無かったα世界線がある。そしてそこには当然岡部倫太郎が存在するが、
α世界線の収束事項として鈴羽の跳躍がある以上、β⇒αへと移った岡部倫太郎の主観がその世界線を観測することはあり得ない
しかし、鈴羽の跳躍を観測した以上、かならずα世界線のどこかには概念上、最初にタイムマシンを完成させた世界線が存在していることになる
つまり、岡部倫太郎の主観移動から完全に独立した岡部倫太郎が存在し、その行動の結果が主観を持つ岡部倫太郎に観測されることは成り立つ

とまあ、長々と語ってきたが、要するにゼロα世界線が再構築される過程で、無印とは全く違う因果によって岡部倫太郎がIBN5100を前にまゆりと紅莉栖の選択を迫られる状況は成立しうるということ
最初のDメールとは別のメールを削除するかどうかを岡部倫太郎が悩むことはあり得る

よって、無印の場合も未来SERNから過去に対し干渉はあったと思われるが、その干渉を排除した所でαからβへの変動は起こらない
何故なら、最初のDメールが存在する世界線では必ずSERNはそのDメールの存在に気づくから
過程は変わったとしても最終的にSERNのディスプレイ形成は避けられない、そしてその世界線からまた改めて過去への干渉が行われる
だが、ゼロα世界線ではそもそも最初のDメールが存在せず、βの未来SERNの干渉(α再構築の過程で内容が変化)が再構築のトリガーとなっている以上、
それを消去することによってβ世界線への帰還は可能なはず