十月十五日(土)

玉砕し
その先にある
ものさえも
ぼんやりとして
書くのを止めた


10/15 2022

宙に浮いた言葉を
そっと静かにかき集め
詩にするのだ

誰かのようにうまくはないし
壁が分厚くて崩せそうにない
ただひたすら書くしかないのか

言葉をひとつずつ進んで
詩にしたものが
万人受けするわけでもなく

売れる人も選ばれる人も
賞など取っていなくても
誰でも詩人になれるのに

あきらめてペンを置いた日
溜まっていたルーズリーフを見つめ
言葉にならぬ涙をこぼした

言葉を集めることに
疲れが出てしまったら
何もしなくてもいいのに

夜更けが早くなった10月
もうすぐ月と星が見える
スマホの充電がもうすぐ切れる

明日になれば
新しい言葉が降りてまた
ペンを取る日になるのかな