>>689続き)

そんなこんなで本題です。

結論を先に言っちゃうと、自分が参入する市場を選ぶ際、
レッドオーシャン、ブルーオーシャンという分け方じゃなくて、
「どいてもらわないと参加できない」と「どいてもらわなくても参加できる」で分けて考えると、
かなりクリアになると思います。

分かりやすいのが「土地」ですね。
自分がどれだけ「土地が欲しい!」と思っても、現状、地球上の土地は誰かのものなので、
お金を払って立ち退いてもらわないと手に入らない。
そして、お金を払っても立ち退いてもらえない場合がある。
「お婆ちゃんとの思い出の土地だから」という理由があったりするので。

「どいてもらわないと参加できない」ということは、一度、その椅子に座ることに成功すれば、
「どかない限りは、なかなか奪われない」というメリットがあります。

実は、『テレビ』もこれに近いです。
これだけ、国民全員が発信できる時代になったのに、テレビのラテ欄が拡大していくことはない。
チャンネル数が決まっているんですね。

なので、テレビに出ようと思ったら、すでにテレビに出ている大御所にどいてもらわないといけないのですが、
大御所と昔から二人三脚でやってきたスタッフは、キャスティングに口を挟めるぐらいに偉くなっているから、
「よっぽどのことがない限り、大御所が器用され続ける」という流れになっている。
「お婆ちゃんとの思い出の土地だから」と同じような感じで、キャスティングする側のスタッフには当然
「この人と仕事をしたいから」という理屈が働くので、なかなか割って入るのは難しい。

そして、このラジオでもよく言っていますが『音声』も、どちらかというと「どいてもらわないと参加できない市場」です。
サムネイルとか、企画で、どうこうできる割合が少なくて、どちらかというと「この人の話を聴きたい」とか、
もっと言うと「この人の声が聴きたい」とかが大きく割合を占めていて、一度、「この人」と決めちゃうと、
基本、ずっと「この人」。ザッピングすることがまず無い。