>>965続き)

あと、「いつか使うかもしれないから」という感じで、モノを捨てずに、家がモノだらけになっている人。
「これ、ウン千円もしたんだから、捨てるのは勿体無い」みたいに言ってるけど、
「お前、それを片付け続けるコスト、どれだけかけてんだよ」という話じゃないですぁ。
モノが増えれば増えるほど、片付ける時間が増えるんですけど、片付ける際の時給は換算せずに、
「モノが多ければ多いほど裕福」と捉えてしまう人がいる。

ただ、そういう生き方があってもいいと思っていて、大切なのは、そこに自覚があるかどうかだと思います。

分かっていて、でも、やりたいことってあるじゃないですか?
たとえば、僕がやっている『キンコン西野のサイン本屋さん』なんて、まさにそれで、
僕の時給を考えたら、僕が梱包したり、配送の手配をしたり、郵便ポストに投函しにいくのって、
絶対にマイナスなんです。
それだったら、その時間、僕は別の仕事をして、利益を作って、そのお金の一部で、
梱包とかの一切合切を外注した方がイイのですが、それはやりたいんですね。

普段、仕事が進んでいるかどうか、なかなか目で確認できないような仕事ばかりしているので、
自分で「サイン本」をポスト投函することで、「ああ、絵本が届いている」という安心を得ているんです。
「その安心を買っている」と考えたら、マイナスじゃないかもしれません。
大切なのは、自覚があるかどうかですね。

いろんな人の動きを見ていて…とくに、「節約」に命をかけているような人を見ていると、
「自分の時給が発生している、という自覚があるのかなぁ」ということを思ったりします。

節約には、純粋に「無駄を省く」になっている場合と、
「節約する為にコストを支払っていて、結果的にマイナス」という場合がある。